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  1. 「笑えるね」って思えたら、大丈夫〜藤富保男の詩「駝鳥」〜
 

「笑えるね」って思えたら、大丈夫〜藤富保男の詩「駝鳥」〜

2017/07/22 「笑えるね」って思えたら、大丈夫〜藤富保男の詩「駝鳥」〜
今朝は、ちょっとすっとぼけていて、そしてなんだか妙に心に残る詩を。
藤富保男の詩「駝鳥」です。「読書への誘い」第51号で紹介したものです。

    「駝鳥」      藤富 保男

 

 になったので会いに来てくれ、という友人が最近発

 生した。ゼリーとパフェをバケツに詰めて、砂よけ

 帽をかぶり長い道を歩いて面会に行った。

 まあ、這入りたまえ、と駝鳥語で返事がした途端、

 こちらも、程よく首がのび出し、口が尖り、腰がふ

 くらんで来た。二人で騒々しく話の掛け合いをして、

 二人は二人の悲哀に涙を流した。

 砂が目にしみた日であった。

      (詩集『一体全体』花神社・1985年刊)

 

タイトルが、そのまま詩の言葉に流れ込んで、世界が始まっていきます。

「駝鳥」ってくるから、あ、あの大型の、首が長くて、お尻が大きい、あの妙な体型の鳥ね、と思っていると、「になったので会いに来てくれ」と続き、え?え? 誰が駝鳥に? とこちらは戸惑っているのに、「ゼリーとパフェをバケツに詰めて、砂よけ帽をかぶり長い道を歩いて面会に」行くのですね、この人は。

 

それでもって、友人は「駝鳥語」で話し、え?何?駝鳥語が分かるの? と思う間もなく、「こちらも、程よく首がのび出し、口が尖り、腰がふくらんで来た。」って、どういうこと?

 

「二人で騒々しく話の掛け合いをして、二人は二人の悲哀に涙を流した。」って…、やっぱり、「類は友を呼ぶ」のか「友は類を呼ぶ」のか、よくわかんないけど、そういうことになっちゃったのね、と。

 

ふと出典の詩集名をみると『一体全体』。

…よく出来た書名だわ。

 

どこからこの詩を見つけてきたのか定かでないのですけれど、この詩集は持ってないので、何かで紹介されたものを持ってきたのでしょう。

他の詩も読みたくなるような気持ちになります。

 

タイトルを別につけるのでなく、「書き出しの言葉をタイトルのように見せかけて、書き始める」というのは、この詩を知ってから始めたような気がします。

正式なお手紙はそんなことしませんが、たとえば、家族や友人に送るメールなど。

タイトルを別に考えなくてよくて、とても重宝なのです。

 

ですが、よく考えると、昔の文章は、タイトルなどなかったのですよね。

たとえば、「花は盛りに」という吉田兼好の『徒然草』の一節は、「花は盛りに、月は隈なきをのみ見るものかは。」から始まる一段の最初を取って「タイトル」のようにしていますが、でもそれは教科書教材として「タイトル」が要るからそのようにしただけですよね。

 

まあ、この詩も散文詩なので、そういった流れにあるわけでしょうか?

 

それにしても、「駝鳥」なんてインパクトのある単語を先に出し、そのままずるずると「駝鳥変身譚(たん)」に引き込むなんて、かなりのテクニック。

あれよあれよといううちに引き込まれ、「なんで駝鳥になった友人に会いに行くのに砂よけ帽が要るのか?」と思っていたら、最後は「砂が目にしみた日であった。」で終わるので、そうか、「二人で騒々しく話の掛け合いをし」た時に、思わずばさばさと羽を動かして、で、砂が目に入るのね、と納得したのでありました。

 

まあ、ね。駝鳥を見て、ばさばさ羽を動かす駝鳥を見て、ここまで世界が広がるのも、凄いことだわ、と妙に感じ入りました。

 

「当事者にとっての『悲劇』は、端(はた)から見たら『喜劇』という言葉があります。

ちょっと意地悪い言葉ですが、でも、自分に降りかかった災難にどっぷり浸かってしまわないで、ちょっと横から眺めてみたら見え方も変わってくるのでない? と言われているようにも思えます。

 

「気持ちの落ち込み」も、急に来るときには「災難」としてか思えないときありますね。

なんで、今頃…。まったく、こんな時に…。

腹立たしいやら、情けないやら。

でも、仕方ないね。こんな風なのが、私なんだから。そう思えたら、まだ大丈夫。

「まあ私、何やってるんだろ! おかしいね。」そう思えたら、もっと大丈夫。

そう思えずに、私ってダメな人…と自分を責めてばかりに気づいたら、ひどくならないうちにご相談を。

 

画像は、昨日に「税理士事務所」を開設した友人に贈ったプリザーブドフラワーの置物。

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