HSPとは、ハイリー・センシティブ・パーソンの略です。
生まれつき「非常に感受性が強く敏感な気質をもった人」という意味です。
自分はHSPかも知れないと感じたら、まずは記事中のセルフチェック表でチェックをしてみてください。
もしHSPの傾向があってもだいじょうぶ。
あなたが生きやすくなるためのカウンセリングがありますので、安心してお読み下さい。
HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)って、どんな人?
こんにちは。
奈良県生駒市でカウンセリングルーム沙羅Saraを開設しています、葛原昌子と申します。
お子さんのことで悩んでいて、
ようやく「カウンセリング」を受けようと決心した。
まずは一度会ってから、と思って、
「お試しカウンセリング」にたどり着いた、方がいらっしゃいます。
そうして、カウンセリングを受けていくことを決心した、のだけれど。
急に、自分に向き合うことに不安を覚えてしまった…。
さて、どんな不安に襲われてしまったのでしょう?
子どもが周囲に対して馴染めない、でいるのは、かつての自分と同じ。
いろんなことを感じすぎて。…多分、私はHSP(ハイリー・センシティブ・パーソン=過敏症)。
そう、言われました。
はい。HSPって聞き慣れない言葉ですね。ちょっと確認しておきましょう。
HSPとは、生まれつき「非常に感受性が強く敏感な気質をもった人」という意味です。
HSPは環境や性格などの後天的なものではなく、生まれ持った性質であることがわかっています。
数で言うと、人口の15%〜20%。5人に1人があてはまります。
でも、約8割の人はこの性質にはあてはまらないため、HSPの特性は共感を得ることが難しいのです。
それで該当する人は、HSPでない人たちとの差に、自己嫌悪を感じたり、
周囲に合わせようと無理をして生きづらさを感じやすくなったりします。
HSPには、次のような特徴があります。
- 情報処理が深い
- 過剰な刺激を受けやすい
- 共感しやすく、人との境界を取りにくい
- 疲れやすい
- 自己否定しやすい
感じやすいために、場の空気を読むのに長けていますが、その分、いろんなことを感じ過ぎて疲れます。
光や音、匂いなどにも敏感で、相手の感情の変化、気候、さらには電磁波までも、敏感に感じ取ったりします。
だから、人との適切な距離も取れなくて、人付き合いに疲れます。
小説やドラマにも感情移入し過ぎて、疲れることも多いです。
そして、そんな自分に嫌気がさしたりして、自分に否定的です。
日本人は国民性から、HSPの割合が海外の人より比較的高いと言われています。
ここに、HSPのセルフチェック表があります。
少しでも当てはまる場合は「はい」と答えてください。
- 自分をとりまく環境の微妙な変化によく気づくほうだ
- 他人の気分に左右される
- 痛みにとても敏感である
- 忙しい日々が続くと、ベッドや暗い部屋などプライバシーが得られ、刺激から逃れられる場所にひきこもりたくなる
- カフェインに敏感に反応する
- 明るい光や強い匂い、ざらざらした布地、サイレンの音などに圧倒されやすい
- 豊かな想像力を持ち、空想に耽(ふけ)りやすい
- 騒音に悩まされやすい
- 美術や音楽に深く心動かされる
- とても良心的である
- すぐにびっくりする
- 短期間にたくさんのことをしなければならない時、混乱してしまう
- 人が何かで不快な思いをしているとき、どうすれば快適になるかすぐに気づく(たとえば電灯の明るさを調節する、席を替えるなど)
- 一度にたくさんのことを頼まれるがイヤだ
- ミスをしたり、物を忘れたりしないようにいつも気をつける
- 暴力的な映画やテレビ番組は見ないようにしている
- あまりにもたくさんのことが自分のまわりで起こっていると、不快になり、神経が高ぶる
- 空腹になると、集中できないとか気分が悪くなるといった強い反応が起こる
- 生活に変化があると混乱する
- デリケートな香りや味、音、音楽などを好む
- 動揺するような状況を避けることを、普段の生活で最優先している
- 仕事をする時、競争させられたり、観察されていると、緊張し、いつもの実力を発揮できなくなる
- 子どものころ、親や教師は自分のことを「敏感だ」 とか 「内気だ」 と思っていた
質問のうち12個以上に該当した場合は、HSPの気質があるとされます。
また当てはまるものが多いほど、HSPの度合いも高いとされます。
ただし、逆に「はい」がひとつかふたつしかなくても、その度合いが極端に強い場合は、HSPの気質があるとされます。
(出典:『ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ』エレイン・N・アーロン [著])
先ほどの話に戻しましょう。
これまでいろいろ悩んで、そしてようやくたどり着いた、というのに、
急に怖くなってしまった、のですね。
それは、先ほどの「セルフチェック表」でも、
「19 生活に変化があると混乱する」から、新しいことを始めるのに怖さを感じたり、
もあると思います。
それで、「21 動揺するような状況を避けることを、普段の生活で最優先している」に走るのでしょう。
わからない、ではないです。
人より感じやすい、繊細な感受性の持ち主ですから。
ですが、せっかく勇気を振り絞って、たどり着いた、というのに、
ちょっと惜しいかな、という気もします。
だって、今の状況を変えたい、から、一歩を踏み出されたと思うのです。
それに、いろんな自分の「痛み」に向き合うことは怖いことかもしれませんが、
だから、カウンセラーが伴走するのだと思うのです。
ちょっと恐ろしくなって、立ちすくんだ時に、
横にいる私の腕をちょっとつかみたくなる、それでいいんだと思います。
私が横にいるのがわかれば、もう少し覗き込んでみようか、という気にもなるかもしれません。
それでも怖かったら、私は「じゃあ、もうちょっと気持ちが落ち着くまで待ちましょうか」
と言います。決して無理強いはしません。
だって、「怖い、怖い」と言っている、あなたの中の小さな◯◯ちゃんを、
怯えさせてまで取り組むことではないですから。
あなたの中の小さな◯◯ちゃんが、
「そっか。そんなにこわくはないんだね。」と言ってくれるまで、
待ってみれば、いいんです。
待つ気になれば、それほど時間はかからない、と思います。
つまりは、あなたの「受け入れ」の気持ちが整えば、
いろんなものが動き出す。
それは、あくまで「あなたのペース」でいいのです。
これまで、周囲の状況があなたに押し寄せてきて、
ずっと怖い思いをして来られた、のに、
カウンセリングに来てまで、カウンセラーに合わせる必要は、ない。
あなたが自分本位に動いていい、体験を、私は提供したいと思っています。
<追記>
カウンセリングを終えられた方から、感想が届きました。
許可を得て、少し、ご紹介したいと思います。
先日のHSPの記事、ビックリしました。
なんだか、自分や子どもたちのこと、そのままで。
小さい時からいろんな刺激に弱くて疲れ、考え過ぎては疲れ、人の渦に疲れ。
こんな自分はだめで変えないといけない、感じる自分がおかしいのではないかと思っていて。
未だに人疲れや柔軟剤・香水は気分が悪くなり、化学的な物(繊維や調味料)は苦手、鉄塔や携帯基地局近くは電磁波が大きいのか?しんどくなりますが、それも、まあ、仕方ないかな。
チェックは22個も該当、唖然としましたが、5人に1人とは、心強い限りです。
以前は、なんとか乗り越えないといけないと思っていましたが、カウンセリングを終えて思うことは、すぐの解決を求めて無理に乗り越えなくていいかなと。
時機がくれば自ずと道は開かれる、出来ることはするけど、出来ない時は待てばいい、出来ないは出来ないでいい、と。
その中で、私はどんなことが苦手で、どんなことや場所を居心地よく感じるのか、どんなことが好きでイヤだと感じるのかを大切に生きていけばいい、自分軸でいい、そう思います。
自分に合わせて無理に人に合わせない、間を置いたり距離を取り、やっていく。
兎に角、歩いていけば、道は開かれる、そう思います。
自分と向き合うなかで、一時期、怖くて恐怖に覆われ見動きが取れなくなった時、まこさんが手をさっと差し伸べてくれたこと、大丈夫と思えたこと、どんなに堪えようとしても、次々と涙が溢れてきても大丈夫だったこと、そして、今、私が私らしくいられる、無理がないというか、そんな日々を過ごせています。
とても一人では進めなかったと思います。
本当に、ここまで、ありがとうございました。
朝が来て太陽が昇るように抜けないトンネルはないのですね。
ありがとうございます。
HSPであっても、大丈夫、その感性を生かして生きていく道がある、と思っていただきたくて、公開をお願いしました。
そうです。私も22個、該当します。
でも、大丈夫、生きていく道があります。
あなたの生きていく道も、一緒に探っていきましょう。