こんにちは。
奈良・生駒でカウンセリングルーム沙羅Saraを開設している葛原昌子です。
夫婦関係が息苦しくなって、カウンセリングに見えている方がいらっしゃいます。
夫と一緒に居て、感じるその息苦しさは何なのか。
「漠然と」していた息苦しさが、何から来るものなのか、
少しずつ、自身でも「言葉」にすることができてきて、
そして、それが、客観的に今の自分の立ち位置をつかむことにつながっていく。
「だけど、結局は、自分のワガママなんじゃないのか?
夫も、夫の両親も私によくしてくれているのに…と思ってしまうんです。」
と言った彼女に掛けた言葉は、何だったと思いますか?
「でも、それじゃあ、あなたの魂が死んでいく、のでしょう?」
客観的に見てどうか、の話ではなく、
あなたの魂が息ができない、苦しい、と言っているのを
これ以上無視していったら、
あなたの魂が死んでいく。
それがわかっているから、何とかしたくてここに居る、のでしょう? と。
その言葉に、号泣、されました。
あなたの魂は、死んでいくのを阻止しようとして、
だから、あなたは今、私の前に座っている。
そうなのだから、他の人から見て、ではなく、
あなたが今、何を感じているのか、を大切にしましょう、と。
人生の岐路に立つ私に、夫から欲しいものは「大きな視点」
夫は、夫が望むような反応をする私、しか受け入れられない。
夫の望まないことをし始めると、何やかやと邪魔をする。
放っておいてくれたらいいのに。
私の欲しいのは、そんな細かな関わり、ではなくて…
それは、「過干渉」ですよね?
そうそう! そうなんです。
そんな細かなことは干渉されたくない。
もっと、大きなこと…人生の大きな岐路に差し掛かっている私に、
もっと、大きな視点で関わって欲しい。
長年一緒に居るのに、
あなたが「人生の大きな岐路に差し掛かっている」ことに気づけない夫君は、
あなたを観ていない、ってことですよね?
そう。私を観てくれていない。
あの人の観ているのは、自分の言うことを聞く私…
生きてここにいる妻の、生きた願い、を受け止められない夫は、
お人形の私、を愛している…?
妻は「私を観て」と言っているのに…。
私はふとイプセンの『人形の家』のノラを思い出したことでした。
それでも、夫君への気持ちがまだある彼女は、
そのご自分のお気持ちを精一杯、どうすれば夫に伝わるか、を
模索していく方向で、進んで行くことに同意されました。
「…そうやって、やっていって、
私の先の人生に彼が不要だと、わかってしまったら…
私はどうすればいいのですか?」
そう問われるので、私は答えました。
「それは、彼が考えるべき彼の問題です。
あなたは、あなたのお気持ちで…今できる精一杯を積み重ねていけばいい。」
そうです、そうなんです。
今できることを積み重ねて行ったら、その先が見えてきます。