こんにちは。
奈良・生駒で「カウンセリングルーム沙羅Sara」を開設している葛原昌子です。
学校に行けない日が続いていて、家でも辛そうにしている、
あるいは、なんとか身体を引きずって行っているけど、
遅刻したり、早退したり、休みがち…。
どうしたら、この状態を変えられますか?
このところ、そんな風なお子さん(中高生)のご相談が続いています。
今はちょうど1学期の期末テストも終わったところ。
中には、「夏休み前の仕切り直しに」とご予約いただく場合も。
たいていの場合、お母さんがカウンセリングを受けられた方が変化は早い。
なぜなら、やはりお母さんが、お子さんに近い存在だからです。
でもね。
「変化」は、お母さんが考えられたのとは、違う方向で始まるのです。
どういった意味で「違う方向」なのだと思われますか?
それは、まず「学校に行ってほしい」「学校に行かないと」
と、親が思っている限り、事態は変わらないし、
お子さんもますますしんどくなっていく、ということ。
…そうですよね?
だって、親の価値観を受け継いで、
お子さん自身が「学校に行かないと」と思っているのですから。
それで朝、頭痛がしたり、腹痛がしたり…、
だけど、お昼過ぎには、たいてい、収まってくる。
いえ、ウソじゃなく、本当に痛くなっているんです。
「学校に行かないといけない」という価値観を親が手放して、
「学校に行っても行かなくても、親から受け入れられている」
「ありのままの自分を受け入れてくれている」
「自分はいていい存在なんだ」
が実感できたら、お子さんは元気になっていきます。
まず、それが大事。
だから、まず、親の価値観を変えること。
だって、これまでの「学校に行かないと」の価値観でやってきて、
それでうまくいかなくなっているわけなので。
しかし、この「価値観」を変えることは難しい。
なぜなら、親自体、「不登校」などという事態を経験していないので、
みんなが行く「ふつう」の道から外れるようで、怖いのです。
どんな声掛けをすればいいのか分からないし、
…もしかして、何か子育て間違った? と不安になる。
親は、この「怖さ」と向き合う必要があります。
それに向き合わないで、子どもに「なんとかしなさい」と迫るから、
子どももかたくなに、心を閉ざすのです。
「僕の、私の気持ちを分かってくれない」と。
まずは、学校に行けなくなっている子どもを受け入れること。
そして、学校に行こうが行こうまいが、
大切な存在であることに変わりがない、と伝えること。
その次、なんです。
生活のリズムを整えたり、
自分の進路を考えさせていくこと、は。
でも、辛いし、怖いですよね?
これから我が子がどうなっていくんだろうと考えることは。
だから、まず、お母さんの心の安定を図る必要があるのです。
誰にも言えない辛さを、家の「外」で吐き出すこと。
そして、「大丈夫」である道筋を示してもらえること。
それが、「お母さんに必要なカウンセリング」です。
お母さんが安定すると、必ずお子さんは安定します。
それで、事態を変えていくには、
お子さんよりお母さんのカウンセリングが、有効なのです。