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「場に入り込む」ことが先〜折々のことば・鷲田清一#2045〜

2021/01/09
「場に入り込む」ことが先〜折々のことば・鷲田清一#2045〜
2021年1月7日の「折々のことば」。田附勝(たつきまさる)の言葉。

撮影することが仕事だけれども、その前に「場に入り込む」ことが先だと考えている。

鷲田清一の解説。

幕末から明治にかけて全国を放浪した絵師・蓑虫山人(みのむしさんじん)(土岐源吾)に魅せられた写真家は、その足跡をたどる旅の中で、山人と自分、2人の存在がシンクロしてくるのを感じる。
地の人々の暮らしの中に身を挿(さ)し込むことでようやくそこに沈澱する何かが撮れるようになる。
山人の絵に漂う「優しさ」の正体もそこにあったと。
『蓑虫放浪』(文・望月昭秀)の「あとがき」から。



田附勝も蓑虫山人も知らないけど。

なんとなく、ふうん、と。

「地の人々の暮らしの中に身を挿し込む」。
挿すという字に、何か「切込隊長」的なものを感じる。
 
たぶん。さらりと表面を撫でているだけでは。
見えてこない。「そこに沈澱する何か」は。

写真は二次元的なものだけど。
奥行や陰影や…そんなもので、そこにある存在の、本質を掴もうとする。

この前のお茶会で、テーブルの上のお花やら灯りやお茶やらを一眼レフで撮っていたら、
詢晃さんから「ああ! やっぱりちゃんとしたカメラ、いいわね。」と言われた。
出来上がった写真を見て「写真、やっぱり綺麗だなあ」と。

スマホでも、奥行きのある写真は撮れるんだろうけれど。私がマスターしてないだけで。

やはり一面、ベタに(均等に)ものを捉えるのでなく、
何を中心に据えるか、の位置を定めたときに奥行きは定まる。
撮る側の視点がそこに反映されて、画面は決まる。

いったい、何を撮ろうとする? という問いが写真には必要で。
その際、自分の立ち位置を決めるためには「場に入り込」まないと。
人々を撮るなら、その暮らしから入っていかないと。

「山人の絵に漂う『優しさ』の正体もそこにあった」とは、
人々の暮らしを理解する、あるいは理解しようとする視線である気がする。

…昨年、私に「写真の撮り方」講座の雑誌を渡した人がいて、
その話を聞いた友人のひとりは「なんと失礼な!」と怒り出したけど。

そうね。写真は技術的なものも必要ではあるだろうけれど、
それより、自分の立ち位置の定め方、の方が大事な気がする。
対象に対して、どのように向き合うのか。
撮ろうとする「もの」の、何を引き出したいのか。
それは、熟考して、ではなく、「もの」を見たときに瞬時に決まる、ような気がする。

瞬時に決まるのは、…たぶん、その立ち位置が、自分の生き方を反映するから。

何かに気づく、というのは、そうすると、自分の生き方の問題であるかもしれない。

画像は年の瀬に訪れた、入江泰吉旧居の生垣のサザンカ。
白いサザンカって珍しいなあと思ってシャッターを切った一枚。

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