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おててが切れちゃう〜折々のことば・鷲田清一#3083〜

2024/05/19
おててが切れちゃう〜折々のことば・鷲田清一#3083〜
折々のことば。2024年5月11日の、ある幼児の言葉。

「ママ、おててが切れちゃうよ」


鷲田清一の解説。

NHKのテキスト「きょうの料理」(4月号)から。
投稿者・もこもこさんの小さな息子は、母親が豆腐を掌(てのひら)にのせ包丁で切ろうとすると、泣いてこう訴える。
いくら説明しても泣きやまない。
仕方なく豆腐をまな板に置いて切る。
角は崩れたが愛(いと)おしさはつのったという。
涙を誘う“物語”に琴線を震わせるよりさらに初源的なこの情動を、人は動物から向けられることもある。


ふうん。可愛いよね。「ママ、おててが切れちゃうよ」って心配してくれるの。
理屈ではなく本能的に、手が切れる! と心配して。わあわあ泣いちゃうんだ。

ふと思い出したのが。
保育園のお迎えが遅くなって、ちょっと疲れてもいたものだから、帰りにお店で食べて帰ることにして。
お腹がいっぱいになって、幸せな気持ちで車に戻って、エンジンかけようとしたら。
路上に停めた車の横を、ギリギリいっぱいに走り抜けた車があって、で、バックミラー壊されて。

とっさに「Kちゃん! 車のナンバー!」と叫んで。
でも、そんな。急に言われても、ね。
泣き声で「わかんなかった! どうしよう…」とオロオロされて。

「ああ!ごめん! ママは目が悪いから、Kちゃんなら見えるかと思って言ったけど。もし、読めたらというぐらいの気持ちで。
そんな、何がなんでも、というつもりじゃなかったの。」
それでも幼い息子は「どうしよう。どうしよう」と泣きそうで。
「大丈夫、大丈夫よ」と声掛けして。
「…でも、悪い人、わかんなくなった…」と自分を責めていて。
もう車を走らせているから、どうにもできなくて。

あの時。
車を停めて、抱き締めればよかった、と。後から何回思ったことか。

時に、こんなふうな「取り返しのつかない場面」が蘇ってきて。
私は胸の奥にツンとした痛みを感じる。

…そうね。幼児は、なんでも「自分のせい」と思いがちだ。

「ママ、おててが切れちゃうよ」のこの子も。
きっと、ママがボクのせいで怪我したらどうしようって。
泣くぐらい、心底心配したんだ。

そんなふうな。心底心配は。
確かにアンジーからも。

アンジー7歳の時。シニアになってしまった…という私の焦りから、もう1匹、子犬を迎えることにしたとき。
アンジーの拒否はハンパなかった。
「こいつは、なんなんですか、ママ」「なんでこいつと散歩に行かなきゃならないんです?」
パピーには寛容、という「大人犬社会」の掟も無視して。
ワーワー吠えて。四つ足で踏ん張って、散歩には絶対一緒に行かなかった。
子犬部屋(アンジーが嫌がるので別室にしてた)で相手してると、かしかしとドアをノックして、「ママ、ちょっと長いんじゃないですか?」と言ってくるし。

挙げ句、哀しい目をして「ママ、どうしてボクだけじゃダメなんですか?」と言ってきて。

ああ、私はアンジーのレゾン・デートル(存在意義)にまで踏み込んでしまったんだ…!と気づいて。
半年後、観念して子犬を人にもらってもらいました。

せっかく、初の「女の子のママ」になった、というのに。

そう、ね。
考えてみれば。これも「初源的な情動」か。

うん。いいよ、アンジー。ママはアンジーのママ、だけで。

画像は、この前梅田の観覧車に乗った時の自撮り。
アンジー、ママのお供も大変ね。

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