大阪・奈良 生駒駅徒歩6分の心理カウンセリングルーム
オンラインでも受けられます
教員歴31年の独自メソッドで、超短期で不登校、夫婦関係、親子関係、職場の人間関係などの悩みを解決
全く効果がなければ返金保証いたします
生駒市元町2-4-20
  1. コラム
  2. 沙羅 Sara の「ほっと一息」コラム
  3. 折々の言葉
  4. すでにそこにある現実〜折々のことば・鷲田清一#1642〜
 

すでにそこにある現実〜折々のことば・鷲田清一#1642〜

2019/11/29
すでにそこにある現実〜折々のことば・鷲田清一#1642〜
11月17日の「折々のことば」。下地ローレンス吉孝のことば。

「多様性」や「ダイバーシティ」は、これから目指すべき目標なのではなく、すでにそこにある現実なのである。
 (「これから目指すべき目標なのではなく、すでにそこにある現実」に強調の「、」付)



鷲田清一の解説。

「ハーフ」は、そう呼ばれる人たちの思いとは別に、時代の文脈に弄(もてあそ)ばれるように語られ、イメージされてきたと社会学者は言う。
そしてその中で歪(ゆが)められ、かき消されてきた当事者の声を丹念に掘り起こす。
すでに、この国でもまぎれもなく多様な背景をもつ人びとが隣りあって生きてきたのだからと。『「混血」と「日本人」』から。


「ハーフ」という言葉を目にしたとき、即座に思い出したのは、「ハーフじゃなくて、ダブルだから」という友人の言葉。
その友人は、在日朝鮮人と結婚し、子どもを産んだ。
わが子は、ハーフではなくてダブル、なのだと。
二つの文化を持っている、という意味でダブルなのだと。
…どうして、ハーフ、と半減されなければならない? と。

強烈、だった。
…そうか…! そうだよね。ハーフ、というのは、1つの流れを意識しての言葉。
ハーフって言われると、その1つの流れがあたかも「正当」であるかのように、思えてしまう。
違うよね。そうか…ダブルなんだ…!

そんな風に返した記憶がある。

それから何年も経って、夫からずっとモラハラを受けていた、と打ち明けられた。
びっくりした。
誰にも相談せずに彼女は家を出て、暮らし始めて1年も経った頃に、打ち明けられた。
衝撃だった。
…けれど、それも「すでにそこにある現実」。

私の…広島での初めての友達。
知った人のいない広島に行くことを決めた時、その時関西で入っていた「結婚改姓を考える会」の事務局の方に、誰か会員の方いませんか? と尋ねた。
そうして紹介されたのが彼女だった。

広島に移って半年後、私は彼女に初めて会った。
初めて会った彼女は、ハツラツとしていた。
とても素敵な女性(ひと)だった。

それからの長い付き合い。
限りなく一緒に過ごした。
ご飯も一緒に食べ、遊びにも行き、温泉にも浸かり、子連れで旅行にも行き…
なのに、彼女の苦しみに気づかずにきた。

どうして言ってくれなかったの?
やっと言葉を絞り出した私に、彼女は言った。
「…だって、家族ぐるみで一緒にいたから、彼がそんな風って誰もわかってもらえそうになかったから。
それに…モラハラなんだ!って自分で気づいたのも、最近になってからだから。」

ああ…! ごめんね。気づいてあげなくて。
どんなに孤独な夜を過ごしたことだろう。
胸が潰れそうだった。

夫と別れ、新たな道を歩みだした彼女。
私が広島を離れてから、私から連絡することはあっても、彼女から連絡が来ることはない。
…そのことも「すでにそこにある現実」。

今はまだ…時期ではないのかもしれない。
そうね。もう少し経ったら。
私はあなたに会いに行こう。
あなたが、どんな風であっても、あなたに、会いに行こう。

画像は、浅田慈照さん宅の階段の灯り。
足元を照らす灯りは、闇を際立たせるのだけれど、しかし、なにかほっとするものを感じます。

カウンセリングルーム 沙羅Sara

あなたはあなたのままで大丈夫。ひとりで悩みを抱え込まないで。

明けない夜はありません。

電話番号:090-7594-0428

所在地 : 生駒市元町2-4-20 

営業時間:10:00〜19:00

定休日 :不定休

ルーム案内・アクセスはこちら