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非凡なる日常〜映画「PERFECT DAYS」〜

2024/05/08
非凡なる日常〜映画「PERFECT DAYS」〜
広島の友人から紹介された映画。
「役所広司が主役なんだけど」「なんか。上手いんだよね、彼の演技」
その言葉に魅かれて。
5月3日。近隣ではもうそこでしかやっていない、という日に。
阪急塚口駅まで、14時55分の上映に間に合うように急いで行ったんだけど。
時間は間に合った、けど。チケットは既に完売で。

なんか。力落として帰った、んだけど。

未練たらしく上映案内見ていたら。なんと!上映期間、延びていて。

それで、もう一度。
今度は烏丸御池の「アップリンク京都」という映画館で。

4日に会った時。チケット完売だった話を教え子にしたら。ネットで事前予約ができるんじゃないか、と言われ。
映画館のホームページにアクセスしたら。チケットが買えて。
それで安心して5月5日、烏丸御池に向かった、のでした。


役所広司演じる「平山」の日常は。
夜明け前に前の道を掃く老婆の、その音に目を覚まし。
歯を磨き、顔を洗い、身繕いをして、アパートの外に出る。
自販機から缶コーヒーを買い、小型のバンに乗って仕事に向かう。
彼の仕事は都内公営トイレの清掃だ。

担当する次のトイレに移ったぐらいで、仕事の相棒らしき若者が姿を見せる。
口の減らない、いまどきの男。
遅れたことに特に文句も言わず、平山は、ひたすら自分の仕事に専念する。

その相棒の元に女がやってきて。
相棒が追っかけている女であるらしい。

相棒のバイクが動かない。
相棒に請われ、仕方なく、二人を自分のバンに乗せる。

平山の持っている「カセットテープ」に興味を示す女。
彼のお気に入りの音楽がカーステレオの「カセットテープ」から流れる。

平山の「カセットテープ」を売りたがる相棒。
女に会いに行く金がないから、と言う。
仕方なく、財布にあるお金を渡す平山。

そんなふうに面倒を見てやっている、というのに。
電話一本で、簡単に「仕事辞める」と言ってくる。

仕事途中で、とある神社の境内で、木漏れ日をカメラで撮って、お昼のサンドイッチを食べる。

仕事から帰ると、自転車に乗って、まずは銭湯に向かい。
ひと汗流して、馴染みの居酒屋に行き。

休日はコインランドリーで洗濯をし。
古本屋で本を買い。
そして、週に1回、馴染みのママのいる店に行く。
帰ってくると、布団を敷いて、眠くなるまで文庫本を寝転んで読む。

そんな日常が、相棒辞めて、仕事増え。
クタクタになって遅くに帰る。
人員配属する人に文句も言い。

そんな中、姪が平山を訪ねてくる。

姪に気を遣って、台所で寝る。

平山の仕事についてくる姪。
どうやら、平山の妹の子、らしい。
姪は。「家出するなら伯父さんのところ、って思ってた」と、全幅の信頼を寄せる。

家出してきた姪がここにいることを知らせ。
迎えにきた妹との会話から、平山がかつて営んでいた暮らしを彷彿とさせ。
同時に、今の住まい、仕事を彼が「選んだ」ことがわかってくる。
…そして。彼の選択を妹は決して認めていないことも。

何があったのかはわからない。
けれど、その生活に平山が満足していることはわかる。
朝、家を出る時、外気に触れて微笑み。
神社の木漏れ日にも微笑み。
…何かの折に見せる彼の微笑み。

単なる日常の繰り返し。
だけど、全く同じ日、ではない。

ちょっと気に入っていたスナックのママ。
店の休みの日にやってきた男と、抱き合っているのを見てしまう。

その男が、川縁でやけ酒飲んでた平山に声を掛ける。
「見てましたよね。。別れた女房なんです。」

元夫は再婚している、という。
癌の末期で。元妻に会いたくなった、お礼を言いたくなって来たのだ、という。

ひょんなことから「影踏み」を始めるふたり。
まるで、子どもに返ったように。

影が重なっても。濃くはならない、という男に、平山は語気荒く
「そんなことはないですよ!」と言う。
「影の重なりが何の変化も生まないなんて、そんな馬鹿なことがあってたまるか!」と。

人と人とが関わって。
何も生まないことなんてない、と。
何らかの変化があるものなんだ、と。

日常は。
何の変哲もなく、ただ繰り返されるものではなく。
その時々に、木漏れ日のような瞬間があって。
その味わいを感じながら、その味わいを積み重ねながら生きていくのが人生なんだ、と。

それは。
この映画のパンフレットの表紙にも表わされていて。

「PERFECT DAY」が8×2、16個、縦に並んでいて。
そうか。「PERFECT DAY」が重なって、「PERFECT DAYS」か。。
と、しみじみと眺めたのでありました。

<追記>
石川さゆり演じるスナックのママが、客に請われ、客のギターに合わせて歌い出す。
お惣菜なんかを出しながら、一転して、歌を披露する、その姿に、ああ、いいなと思いました。
…私の老後も、こんなふうにお店して、歌えたらいいな、なんて。夢想しました(笑)。

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