月ヶ瀬のさっちゃんのお誘いで「夢みる小学校」を観に、三重県名張市の「ハラペコあおむし」(さっちゃんたちがクラファンで立ち上げた場所!)まで行ったのが、昨年12月14日。
車で片道2時間も掛かったけど。
いい映画だった。子どもたちが生き生きと目を輝かせていた。
涙が出た。
31年間、公立高校に勤めたけど。
生徒たちが食いついてくる授業を組み立てることが好きで、高校生が好きで。
だけど、学校は息苦しい場所で。
生まれ持った髪の色が茶色だった、だけで、「黒染め」させたり、「地毛登録」しなければならなかったり。
訳がわからなかった。
周囲に「なんで?」と問うたけど。まともな回答は得られなかった。
そんな、自分のありのままを否定して。どうやって自尊感情を育てるの?
私は苦しかった。
学校が押し付ける「かたち」に私自身が押し潰されそうだった。
だから。そんな「つまらないこと」に汲々してなくて。
子どもたちが本当に自主的に動いて、何かを「作っていく」(映画では小学校で校舎のテラスを作ってた、なあ…)姿に。
涙が出た。
そう。子どもが「子供」(大人の近くに「供える」存在=大人になるまでの未熟な存在)ではなく、
子どもが子どもとして輝く「子ども時代」がそれ自体、将来のための準備ではないこと、
「今、輝いていること」が、この上なく尊い、と感じられた、から、涙が出た。
私の子ども時代なんて、遥か昔。
「大人」になって随分経つわけで、だからもう、私の子ども時代がどうこう、ではなく。
ただ、子どもたちの笑顔を子どもたちのそばで見ていたい。
それで、私に何ができる?
と思って。この映画の上映会しよう! と思った。
帰りの車の中で、一緒に行った30代のお母さん相手に私はペラペラと話し、構想を練っていった。
だから、家に帰り着いた時には、もう日程は決まっていた。
これで行こう!
それから。年末に、三重県津市での上映会(1月11日)に前川喜平さんを含む3人のゲストを迎えて「教育トークショー」が催されるのを知って。
前川喜平さんに、来てもらおう!
と思った。見れば、大阪府のスクールカウンセラーの面接日時と被ってる!
でも! なんとかなる、と思った。
だから、まだ面接日時がはっきりしない時点で、「教育トークショー」の申し込みをした。
…まあ、一種の賭け、みたいなもので。
でも、神さまがいて、私の願いが叶うべきものならば、万事うまくいく。みたいな確信はあった。
そして、本当に、面接日時は1月11日の朝で。
とんぼ返りしたらなんとか間に合って。
それで、直接、前川喜平さんのところに行って、口説いた。
「2月23日、24日、映画の上映会をするんです。その時にトークイベントに来ていただけませんか?」
他のゲストさんたちも魅力的な方たちだったけど。
私には前川喜平さんしか見えてなかった。
1月19日、問活講座に参加してくれている、35年前の二人の教え子のうちのひとりが、すぐさまチラシを作ってくれて。
本当に。ありがたい。
学校は苦しいところだったけど、辞めないで31年続けてよかった、と心から思う。