折々のことば。2024年8月25日の野家啓一の言葉。
山で道に迷ったときに……一番重要なことは自分の「現在位置」を確認するということです。 野家啓一
鷲田清一の解説。
そのためには地図とコンパスを使って「方向」を探ることと、地図を自分のここから読むその偏向を補正するために、全体を俯瞰(ふかん)し「平衡」を図ることが必要だと、山歩きの好きな哲学者は言う。
社会的な判断をなすに際しても同様の感覚が必須だと。
講演「阿部次郎と人文系の未来」(曽根原理(さとし)ほか編『阿部次郎スネサンス』所収)から。
うん。そうだね。と思ってしまった。
「道に迷った」という感覚でなくとも。何か新しいことを始めようとするときには。
本当にこのまま進んでいっていいのかどうか、確認したくなる、ものだと思う。
自分で自覚してなかった、けど。
でも先のコラムを書きながら、既に気づいた、ことだけど。
私の今回の「広島行き」は、私の「現在位置」を確認する作業だったんだ、と。
「広島に行こう!」と思ったときには。そんなこと、考えもしなかった、んだけどね。
そうすると。「思いつき」のように見える行動も。
あとから、その行動の「意味」が浮き上がってくる、んだなあ、と。
「思いつき」は「直感」で。
それ(=その行動)が妥当なモノであるならば。おのずと「かたち」になり、その「意味」も浮かび上がってくる、んだと。
そんな感覚。
今年のお正月を母のマンションで過ごして、帰ってきた、ぐらいに。
池見さんのワークショップが沖縄である! というので。
行ってみよう! と思って、飛行機の手配をし、ホテルの手配をし、したハズなんだけど。
3週間後の今になって。
飛行機、取れてなかったことが判明した。…それから、2泊するホテルの2泊目も。
ANAのマイレージグラブの会員、なんだけど。
コロナ禍で、もう飛行機に乗ってどこかに移動することもないか、と思って。
会員証カード、捨てちゃった、記憶があって。
そうすると。予約を取っても、そこから「支払い」手続きをしなきゃいけなかったわけで。
久方ぶりの飛行機手配に、そういった一連の流れを忘れてしまっていて。
予約はとったものの、翌日までの支払い手続きしなかったら、そりゃあ、「予約」も消えるよねえ。
昨日は、「あ、沖縄行き、どうなってる?」と思い出し。
確認に入ったところ、予約できてない、ことが判明した、という流れ。
今から飛行機取ったら。高くなってる、よねえ…。マイレージグラブカードの再発行手続きはしたけれど。
会員番号が判明するのも、時間が掛かる、よねえ。
そう思うと、「今回は行くな」と言われている気がして。
うん。確かに。沖縄行きの前の週は東京行き、だし。
その翌週は、映画上映会&教育トークイベントを主催するし。
これだけ予定が詰まると、「持続可能な」動きではなくなる。。
なんか。前川喜平さんに会いに行った時とは、まるで違う、ギクシャクした動きに。
神さまに「今回はやめておきなさい」と言われている気がして。
あまり迷うことなく、ワークショップ主催者に、キャンセルの旨をメール連絡した。
…沖縄でのフォーカシング、ちょっと受けてみたい、気がした、んだけど、ね。
沖縄でのフォーカシングも。「現在位置」の確認をしたい、私の気持ちの表れ、だったかもしれない。
けれど、もうそれは「広島行き」で、済んだ、でしょう? って神さま言ってるんだ。
…まあ、具体的に、どの「神さま」かは知らないけど。
ふふふ。まあ、そういうこと、ね。
「地図を自分のここから読むその偏向を補正する」。
そうね。自分の「ここ」を基準にものを考えてしまいがち。それは「偏向」なんだ。
それから。「全体を俯瞰し『平衡』を図る」。
俯瞰、はわかるけど。「平衡」って。
【平衡】物体が力学的につり合いの状態にあること。 転じて、物事が一方にかたよらないで安定を保っていること。 つり合いがとれていること。 均衡。
とあった。「平衡感覚」とか、言うものね。バランス、ね。バランスを取る、こと。
そう。まさしく。最初の予定では、私はバランスを欠いていた。
だから、「予約が取れていない」かたちで、「修正」が入った、のね?
飛行機だけでなく、ホテルも、だなんて。思ってもみなかった、よ。
だけど、旅行日程ギリギリになって、じゃないから、予約取れていたホテルのキャンセル料も発生しなかった。
まあ、万事うまくいった、って言えるんじゃない?
神さま、感謝します。(何の神さまか、未だに判明しないけど。) (今日は、1900字)
画像は、2022年の八重桜。
もうすぐ節分で、その翌日が立春で。今年の桜はどんなかしら? 待ち遠しいですね。