名古屋のライブハウス「馬車道」まで桑野聡さんに会いに行った時、マスターに「フォーク、聴くの?」と聞かれて思わず「いえ、全然!」と言ってしまって、そこは「フォークソングの館」だったのに申し訳ないこと言ったなあと反省しています。(根が正直なもんだから、マスター許してね。)それがきっかけとなって、私の好きなフォークソングってなんだろう?と思った時に、「風」というユニットの「海風」を思い出しました。
海風 吹いてた
あの頃いつの時も
潮の満干に
すべてを感じて
幼な心に吹いてた
淋しい時
とても淋しい時
今もぼくのなぐさめに
吹くのは 海風
確か…この曲を初めて聞いたのは、高校の文化祭で誰かが歌ったものだったと思います。(…誰が歌っていたんだろう? コラムに書いたら、同級生が教えてくれるかな?)サビの部分しか記憶になくて、(なんせ、30年以上前の記憶!)YouTubeで検索したら、伊勢正三さんの演奏が出てきました。
イントロもカッコよくて、全然古びてない! と思いました。…でも、「フォークソング」のイメージとちょっと違うような…。「フォークソング」って聞いて、他に思いつくのは「なごり雪」とか「神田川」とか、ちょっとナイーブな感じがつきまとうのですが。
伊勢さんのは、ナイーブの方向性が違うのでしょうか? もう少し、カラッとしていて、私の好きなボサノバの乾いた感じと似ている気がします。「淋しい時 とても淋しい時 今もぼくのなぐさめに 吹くのは 海風」だなんて。なんて、いい詞!これは、歌詞というより「詩」ですよね。ちょっと、伊勢さんの歌詞をあれこれ調べたくなってきました。
今度さーくん(桑野聡さん)に会ったら、この曲をリクエストしてみようっと。
画像は、階段を上から見下ろした角度でのもの。ロートレックのリトグラフはヤフオクで買ったもの。「初版」という触れ込みだったのですが(そうだとすれば、100年前!)、格安だったので、私は怪しい、と思っています。
追記)調べたら、「なごり雪」も伊勢さんの曲だったのですね。「雨の物語」とともにイルカの歌だと思ってました。(私は「雨の物語」も好きです。)…ということは、伊勢さんには結構ウェットなものと、ドライなものとがあるということでしょうか…?