一昨日のワークショップで、前回取り上げていなかったところから。
1日目の午前中は、「ゲシュタルト・セラピーの理論」として、5つの特徴を挙げて説明されました。(ところどころ、書き取れなくて抜けているところがあります。参加された方で、ご指摘いただけたら幸いです)
<ゲシュタルト・セラピーの5つの特徴>
1 Health/Wellbeing (健康/幸福)
ゲシュタルト(セラピー)は、病気の治療としてではなく、健康と幸福を高めるために進化した。
今日の実証的なものはある。それは病を治すもの。(※精神医療のことか?)それらは人間の一般的な状態を考慮に入れていない。CBT(※Computer Based Training - コンピューターを利用した学習支援システムのこと。ユーザーの理解度に合わせて、学習の進行状況を調整できるのが特徴。最初はコンピューター1台を使うだけだったが、ネットワークを利用したeラーニングへと発展した)のいくつかのアプローチはうまくいっていないという声がある。実際に精神病患者の数は上がっている。自分たち(※医者?)は持たずにゲシュタルトセラピーが持っているものはなんだろう?と注目し始めた。
2 Orientation to growth (成長への希求)
ゲシュタルト(セラピー)は、人間は自然の状態にあれば成長するという理論を受け入れている。私たちの自然の状態は成長に向かっている。でも、人生で常に成長を支える環境が整っているわけではない。何かのバリア(※障害?)があったりする。そしてそれが私たちの違いとなる。あなたの経験は私の経験ではない。
そして求めるのは成長のための理想的なサポート。自助的なサポートも求める。時間をかけて成長し、環境にばかり求めるのではなく、自助的なサポートにより成長しようとする。
3 Organising principle (構造についての大切なこと)
人生のどこかで死を迎える。人間のみならず生き物全てにこのことが当てはまる。…木だろうと蝶だろうと、どこかで自然な要因によって、成長が止まり、死ぬ。でも、自然の状態では成長に向かっている。子どもがいること自体、自分の成長。あるいは、子どものいない人も。
4 Meaning making (世界は意味づけを持った構造物である)
世界を組み立てて見ている。そして意味づけをする。自分の興味を表明しながら、自分の世界の意味づけに気づいた人もいる。世界をどう経験するか、それが「自分が何者であるか」につながる。それがゲシュタルト。
5 Relational (関連性)
「私」という人間と私の「環境」について。その環境の中で私は特定の状態に立たされている。それが私という人間を形成する。それは時間を経て、常に変化している。その環境に合わせて、私は常に変化していかねばならない。
ゲシュタルト・セラピーの理論は65年〜70年の歴史がある。
ここ20年で、フロイトの精神分析から発達してきたことも認められた。そのことがゲシュタルトセラピーの「関係性」を受け入れ、発展させることにつながった。
理論の基礎の前提は他と異なる。でも、違う理論の基盤(パラダイム)を持っていて、まるで私が英語で話して皆さんが日本語で答えるかのよう。
2つの概念(コンセプト)。
「人間は原則的には関係性を持っている」という理論を持っている。
ゲシュタルト(セラピー)は、65年70年かけて、科学者たちがここ15年で明らかにしたものを、実証してきた。
他の発見として「マインドフルネス(感情の安定)」がある。あるいは「アタッチメント」とか。でも、わざわざそれを唱えている人がゲシュタルト(セラピスト)にいますか? 取り立てては言わないけど、実証してきたのです。
「4」について。私はこの4月からビジネス系の講座に参加していて、「自己棚卸し」のための質問項目に「30年という時間を与えられえたら、何をしますか。それはなぜですか。」というのがありました。私は「世界中を旅して、いろんな場所から朝日・夕日を見たい」と答えました。その理由として「世界は美しいというのを感じたい」としたのです。それが正直な気持ちだったので。…なんだろう、私はこの世に生まれてきてよかった、と思いたいから、かもしれません。こんな美しい世界に私は生まれてきたんだと思いたいのでしょうね。いろいろ悲しいこと、苦しいことあったけれど。それが私の「世界の意味づけ」なのでしょうね。…そんなことを、講義を受けながらふと思ったりしました。
今日はここまで。続きは次回。
画像は、「世界は美しい」と感じられる、朝の光。朝の杏樹(アンジー)との散歩で撮ったもの。