白庭台幼稚園で月2回「保育観察を踏まえた担任相談」を行なっています。
先生方とのやりとりで、幼児教育での大切なことをどのようにお伝えしているかを「白庭台幼稚園だより」としてまとめていきたいと思います。
つい先日の保育観察は年長さんクラスでした。
園を訪れた午後は「外遊び」の時間でしたので、教室から外に出て遊ぶ様子を見させていただきました。
園児たちはそれぞれ、思い思いの遊びを始めましたが、園庭の隅っこで、ひとりで何もせずにいる園児がいました。
担任の先生は目に留めて、その子と関わり始めました。
そのうちその子はみんなのいるところに加わりました。
…なかなかいい関わり、と思いました。
ひとりでいることが問題なのではなく、「何もしないでいる」ことが問題なのです。
ひとりでいても、何か夢中になってしていたら、それはそれでいいのです。
常にひとりでいるならば、少しお友だちの中に引き入れてあげる関わりも必要ですが。
さて。私は教室の残っている子はいないかと、園庭から中に戻りました。
…やっぱりいましたね。ひとり。
「外遊び」が始まって25分が経っていたので、全く外に出なかったのか、一旦出てまた戻ってきたのか定かではありませんが、ひとり、楽しそうに遊んでいて、そこに外から戻って水筒の水を飲んでいた子が加わりました。
後の「担任相談」の時に、全員「外遊び」でなくてもよかったのか、子どもには、教室にいてもいいという指示だったのかを尋ねました。
すると、全員外遊びの指示だったとのこと。
それなら「補助」の先生と連携して、「外遊び」開始後10分か15分の段階で、教室に残っている園児がいないかどうか、確認してはどうか、というアドバイスをしました。
ただ、教室で遊んでいた子の名前を告げると、いつもその子がそうなのではなく、その日はちょっと新しい遊び道具となるものが加わったので、おそらくそれに興味を持っていたからだろう、ということでした。
子どもの普段の状態をきちんと把握されているので、安心です。
「給食」には保護者の方が順番にお手伝いに入られるようです。
園に来られたお母さんを見つけて、年中さんの子どもが急にお母さんが恋しくなって「帰らんでよ、帰らんで…」と泣いている場面に遭遇しました。
お母さんは帰るに帰れなくなって、2時のお迎え時間まで、そのまま園にいらっしゃったのですが、自己紹介をして、少しお話をさせていただきました。
「分離不安」といって、子どもの発達には必要なこと。
それだけ「お母さん」が安心できる存在であるということ。
だから、お子さんが幼稚園から帰ってきたら、10分でいいから膝の上に抱っこして、「今日は幼稚園でどんなことしたの?」と聞いてあげてください。
幼稚園から帰ると、大好きなお母さんに抱っこされて、幼稚園での出来事をお話しできる時間があったら、お子さんも少しずつ落ち着きますから、と。
保護者とも関われるのは、とても嬉しいことです。
私も、保育園から連れて帰って、すぐご飯の支度にとりかかるのではなくて、なぜ少しの時間抱っこしてお話を聞いてやれなかったのか、と胸の奥で痛みを感じます。
…ごめんね。Kちゃん。…今更、だけど。
ママは自分の反省のもとに、お母さんたちにお話をしていきます。
少しでも淋しい思いをする子が減っていくように。
画像は、幼稚園の園庭で遊ぶ園児たち。お顔が写らないよう気をつけました。