今日は、ちょっと異色の絵本を。
2006年に初版発行で、その年に買っています。
…確か…、店頭で平積みになっていたのを手にとって、真っ黒だったラブラドールが、白くなったの? と、びっくりして、ゆっくり読もうと思って買った記憶があります。
表表紙カバーの折り返しには次のような言葉が並んでいました。
黒いラブラドール・レトリバーのソニア。
まるでもう1人、娘ができたかのようにかわいがるお父さん。
ふたりはいつも一緒でした。
毎日2時間の散歩は、雪が降っても、風が吹いても欠かしません。
そんなある日、お父さんがガンで倒れてしまいました。
闘病中も、ソニアを気遣うお父さんのために、
家族は病室の窓から見える所まで、ソニアを連れてゆきます。
窓越しに見つめ合うお父さんとソニア。
そして数ヶ月後の夏
ついに永遠の別れがやってきました。
日を追うごとにやせてゆくソニア。
そして黒くて美しい毛並みは真っ白になったのでした。
テレビ、雑誌などで報道され、大きな話題を呼ぶ、奇跡の物語。
こんなに黒々としていたのですね。それが、お顔の辺りから白くなり…

だんだん体もまだらになって…すっかり真っ白に。


人も、何かショックな出来事があると、「一晩で髪が真っ白になった」というような話も聞きますが…、犬も同じだったのですね。
ソニア、…おまえ、そんなにお父さんに会えなくなって、淋しかったの? …そうなんだね。
杏樹(アンジー)も私がいなくなると、きっと淋しがるね。
私が家を出た後は、家の前で車の音がすると、何をおいても玄関先まですっ飛んで行くらしい…。
そして、すごすご戻ってきて、「違ったよ…」って感じで、ばあちゃん(我が母)を見るらしい…。
けれど、実際に私が帰ってきた時には、玄関先までのお迎えなんて、滅多にないんだけどね。
ふん、帰ってきたの? って感じで、チラ見をするだけなんだけど。
母は不思議がるけど、私はわかる気がする…。…ちょっと拗ねてみたい気分、なんだよね?
「アンジー!」って呼んでもらって、自分から行かなくても抱っこしてほしいんだよね?
アンジーが生きている間は、私、生きていなければ、と思います。
あ、補足です。ソニアはそのまま死んでしまったのではなく、白ラブとして、ソニアママである葛西響子さんとその家族との暮らしを取り戻していったようです。