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自分の心の守り方〜茨木のり子の詩「自分の感受性ぐらい」〜

2017/07/27
自分の心の守り方〜茨木のり子の詩「自分の感受性ぐらい」〜
今朝は、茨木のりこの詩「自分の感受性ぐらい」を。
「読書への誘い」第54号で紹介したものです。


 

   「自分の感受性ぐらい」  茨木のり子

 

 ぱさぱさに乾いてゆく心を

 ひとのせいにはするな

 みずから水やりを怠っておいて

 

 気難しくなってきたのを

 友人のせいにはするな

 しなやかさを失ったのはどちらなのか

 

 苛立つのを

 近親のせいにはするな

 なにもかも下手だったのはわたくし

 

 初心消えかかるのを

 暮らしのせいにはするな

 そもそもが ひよわな志にすぎなかった

 

 駄目なことの一切を

 時代のせいにはするな

 わずかに光る尊厳の放棄

 

 自分の感受性ぐらい

 自分で守れ

 ばかものよ   

    (『自分の感受性ぐらい』花神社 1977年刊)

 

この詩に出会ったのは、比較的早かった気がします。…20代半ば、かな。

傷つきやすい自分を抱えていて、何かあると、すぐヘコんでいました。

自尊感情が元来低いものだから、ヘコんで穴に落ちると、なかなか上がってこれない。

…そう、落ち込むのは、丸い壺状の暗い穴の中、かな。

なんせ、つるんとしていて、足の引っ掛けようがなくて、そこからなかなか抜け出ることができない…というイメージがありました。

 

自己憐憫にも陥った、と思います。

でも、その自己憐憫は間違いである、とパカンと頭をはたかれた気分。

 

びっくりしました。

「…だって、」と言い訳しそうになるのを、全部封じ込められて。 

で、最後は「自分の感受性ぐらい/自分で守れ/ばかものよ」と叱られて。

 

そうなんだ…、自分の感受性は自分で守らないと、誰も守ってくれないんだ…と新たに発見して。

 

「言い訳するんじゃない!」ということ。

と同時に、「私が私を大事にできないで、いったい誰が大事にしてくれるっていうの?」ということ。

生きていくのに必要な自尊感情がある、ということを気づかせてくれた。

 

でも…、気づいても、「そうすることができる」というのには、ちょっとキョリがあるんだけれど、ね。

 

「仕方なかった…」「どうしようもなかった…」そう言いたくなるときに、「ホント? 私。」と問いかけながら、「今は、そうかもしれないね。でも! 明日は違うかもしれないよ。」と。

今の自分の無力感に「限定」をかけながら、なんとか「明日」まで生き延びよう、と思った記憶があります。

…「Tomorrow is another day」です。

しかし、時間がかかりました。今なら、もっと別の方法ないの? と思います。

 

穴にはまって、落ち込んだ時は、今までは自分で這い上がるしかなかったね。

でも…、ここでは、手を差し伸べて引き上げてあげられるよ。

 

自分の感受性を守るやり方は、何も茨木のり子式に「自分で守る」ばかりでなくてもいいよね?

今の状態はもう嫌! 何とかしたい! だから、手伝って! これも立派な自分の心の守り方。


画像は富良野のラベンダー畑。

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