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第3回 ゲシュタルト・アドバンス トレーニングコース〜室城隆之さん〜(1)

2017/08/13
第3回 ゲシュタルト・アドバンス トレーニングコース〜室城隆之さん〜(1)
GNK(ゲシュタルト・ネットワーク・関西)主催のゲシュタルト療法アドバンスコースの3回目が始まりました。
(本当は、トレーナー審査会の後半をまとめるつもりだったのですが、ホットなうちにワークのまとめがしたくなって、急遽予定変更しました。)
ファシリテーターは、室城隆之さん。ゲシュタルト療法学会の理事長をされています。
室城さんのワークは、ベーシックコースの時が初めてで、今回2回目。

1日目の昨日は、午前にまず理論学習。あ、テキスト持ってくるの忘れた!と思ったのですが、レジュメを用意してくださっていました。
「ゲシュタルト療法の基礎と実際」と題された、11ページものパワーポイント形式の資料。

以下に、概略のうちの特に私の目を引いたものを記します。

1 ゲシュタルト療法とパールズ…パールズの略歴と誰にどのような影響を受けたかの、概略説明

2 ゲシュタルト療法の哲学・人間観

(1)実存主義…ゲシュタルトに影響を与えた実存主義の考え方は「実存は本質に先立つ」と「主体的な選択者としての存在」。

(2)現象学…今、ここの現象が全て。同じものを見ていても人によって味方は異なる。そしてそれはどれ1つ否定されるものではない。

(3)現実主義…(室城説オリジナル)実存主義、現象学を背景に、ゲシュタルト療法では徹底した現実主義を取っているように見える。現実は肯定されるものでもなく、否定されるものでもない。「それが(今の)私(の現実)です。」現実に気づくこと、認めることができれば、それをどう見るか、それでどうするかという判断は、その人の選択である。

(4)我と汝…(室城理解)現実の存在としてのあるがままの自分を否定せずに受け入れることができる時、現実の存在としてのあるがままの相手を否定せずに受け入れることができる。TA(交流分析でいう)「I'm OK,You're OK」

(5)ゲシュタルトの祈り…お馴染みのパールズの詩。

3 ゲシュタルト療法の基礎理論

(1)ゲシュタルト心理学…2つの意味で重要。1つは「人間には、全体のまとまり=完了を求める性質がある」もう1つは「人間には、意味のあるものを見ようとする性質がある」

(2)図と地

(3)コンタクト

(4)ホメオスターシス…有機体としての生物(細胞)は境界膜を持っていて、それはオープンシステム。パールズは、これが精神的現象の中にもあると考えた。身体感覚や感情はそのサイン。それに気づいて現実にコンタクトすれば「自己調整機能」が自然に働く。

(5)心身一元論

(6)気づき

(7)「今、ここ」の重視(現象学・実存主義)

(8)未完了な問題

(9)コンタクト・バウンダリ(接触境界)の障害…現実への適応メカニズムは未完了な問題を生む

① 鵜呑み(introjection)

② 投影(projection)

③ 反転行為(retroflection)

④ 無境界(confuence)

⑤ 話題転換(deflection)

(10)5層1核…①決まり文句の層 ②役割の層 ③行き詰まりの層 ④内破の層 ⑤外破の層 ⑥本来の核

(11)ゲシュタルト療法の原理…身体との対話、エンプティ・チェア、夢ワーク、ファンタジー・ワーク

(12)変容の逆説的理論…変わろうとするのではなく、現実を認めることで変化する

4 ゲシュタルト療法の諸技法

(1)「今、ここ」(here&now)にアプローチする

(2)感覚、感情にアプローチする

(3)身体にアプローチする

(4)「なぜ」より「どのように」にアプローチする

(5)自分の選択に責任を持たせる

(6)エンプティ・チェア技法

(7)シャトル技法

(8)サイコ・ドラマ

(9)夢のワーク

5 ゲシュタルト療法の体験

 

 

全体を俯瞰するのは大事だと思います。

それは、「学びの地図」だと考えるからです。

その全体像をつかみやすくまとめてくださっていると思いました。

 

 

私が今回の説明で、あ、と思ったのは、まず、「ゲシュタルト療法の哲学・人間観」の「実存主義」の項で、「主体的な選択者としての存在」が明確に説明されていたことです。

「『人間は死の恐怖に直面しながら、生きることを選択している存在』であり、『生きる主体としての自分の責任性』がある。これに気づくことによって生きるエネルギーを確認でき、そして、どのような選択をするかは自由である。」

 

「実存は本質に先立つ」という言葉での、「実存主義」の影響を聞いたことはあっても、「主体的な選択者としての存在」を明確に打ち出しての整理は初めてでした。

 

 

次に、「現実主義」の説明で、同時代に主張されたグラッサーの現実療法との関連について言及されていたことです。

非行少年へのアプローチ法に着目されたのは、室城さんが家庭裁判所調査官のお仕事をされていたという経歴によるものでしょう。

一般にはあまり馴染みのない療法を知り、それとの関連も知ることができました。

 

 

 

今回、「気づきの3領域」のワークをして、新しい気づきがありました。

内部領域(=感情、身体感覚)や外部領域(=五感で気づく現実世界の気づき)に比べ、中間領域(思考、想像)の気づきは、ちょっと先のことや過去のことを考える、ということで、「今、ここ」に留まっていない。

けれど、ワークで「〜に気づいています」と言うことで、気づいている「今」に立ち戻れる、のではないか、と。

そう考えると、「〜に気づいています」という言い方は非常によくできたものなのだなあ、と。

 

 

もう1つ、新しい気づき。

これは、質問が出て明確になったことですが、「我と汝」の関係で、「汝」に向き合う「我」は、「汝」に対してのあれやこれやの感情を「横に置いておいて」向き合うのではなく、「あれやこれやの感情を抱いている我」を認めながら(それを持ちながら)、「汝」に対するのだ、と。

 

「I'm OK,You're OK」は、なんでもOKという意味ではなくて、ありのままの自分を認めた時に、相手に対してもそのままを認める気持ちが生じる、という意味だと。

自分が受けたワークをまとめようとして、そこにたどり着くまでにちょっと時間がかかってしまいました。

長すぎるので、今日はここまで。

画像は、昨夜懇親会で訪れたお店。

座った場所は低いソファだったのですが、人が座っていないところを撮るとこんな感じになりました。

奥行きのある空間に整然と椅子が並んでいるのは、ゲシュタルト療法の理論学習を整理した感じ、です。

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