3月23日金曜日から25日、日曜まで、琵琶湖の湖畔にある「琵琶湖ビューロッジ」にいました。
そこで、2泊3日のスーパーバイズ合宿が行われました。
スーパーバイザーは百武正嗣さん。
スーパーバイズを受けるには、アドバンスコースを終えていること(360時間終了)が条件になっていたので、
私はまだ受けられず。
私のような一般参加者は、5人くらいで、スーパーバイズを受けた人は11名。
途中の入れ替わり(2日だけの参加)もあって、15,6名の参加者でした。
記憶に残っているうちに、自分の受けたワークを振り返っておきたいと思います。
ファシリテーターに百武さんがスーパーバイズして、それから、百武さんは私に問うた。
「このまま、終わっていい? それとも、もう少しワークを続けたい?」
私は、百武さんにファシリテーターとしてワークを続けてもらうことを希望した。
私はテーマとして、私の家族に降りかかった難題を取り上げていた。
何があったかは既に先のファシリテーターに話していた。
百武さんを前にして、昨年秋の終わりから今年の2月までの私の不調を話した。
とてもとても辛くて、消えてしまいたいような気になったこと…。
百武さんは単調直入に言った。「何があった?」
私は目を覗き込まれて、私も真っ直ぐ百ちゃんの目を見ていて、観念した。「…ああ、百ちゃんには敵わない…。」
私はこの場では話さないでおこうと思っていた妹のことを話した。…妹の言動がとてもとても辛かったこと。
すぐさま、百ちゃんは座布団を置いてみることを提案した。(いや…私には提案、ではなくて、強制、のように感じられた。)
私は妹の座布団に座ることに抵抗した。
嫌だった。…見るのも嫌だった。なのに、そこに座る?
私は座布団を横目で見ながら、嫌だと言った。…顔をしかめていた、と思う。
百ちゃんは、ちょっと顔に笑みを浮かべて「まあ、座わんなよ。」と言った。
そんなこと言ったって、と私は思った。そんな笑顔ぐらいで欺されないぞ。嫌なものは嫌なんだから。
私は百ちゃんに「自分の好奇心で言ってるでしょ?」と言ってやった。
…うん、わかっているけど。そうでないことぐらい。
でも、その笑みぐらいで、するすると乗っかる程度の抵抗感ではないことを、私は言いたかった。
百ちゃんは、口ひげを触りながら「座ってみたら、わかるよ。」と言った。
さんざん抵抗した後に、私は妹の座布団に座った。
妹は、私に背を向けていた。
百ちゃんは言った。「お姉さんは、あなたの言動にとても傷ついているようだけど…。」
その言葉を聞き終わるまでに妹の言葉が私の中に湧いてきた。「知らん。」
私の口から出た、その言葉を聞きながら、私は、ああそうだよね、と思った。…あんたにとっては、そうだよね。
妹の座布団に座って、妹の言葉を聞いて、私は改めてどうしようもないんだと、悟った。
ああ、もう、仕方のないこと。
私がどれだけ苦しもうが、妹には何も響かない。
わかっていたことだけど、改めて、実感した。
「どう? 座ってみて。楽になった?」と百ちゃんが問うた。
私は苦笑いしながら答えた。「…悔しいけど、楽になった。」
百ちゃんは笑顔で「よし!」と言った。
それを聞いていると、百ちゃんが、妹の座布団に座った時に掛けてきた言葉が蘇ってきた。「お姉さんは、とても傷ついているようだけど…。」
その時は、特に何も感じないでいた。
けれど、思い返すとじんわりとしてきた。…そうね、私がとてもとても傷ついたことをわかってくれてたんだよね…。
嬉しかった。
私は、…今回はスーパーバイズを受けるためではなくて、この人に会いに来たかったんだ、と思った。
エンプティーチェア、そこに座ると、見えなかったものに、はっきりと気づけます。
画像は「出島(でけじま)灯台」。宿泊近くにあった木でできた古い小さな灯台。
今回、私は自分の一番しんどい時を抜け出たあとに百武さんに会いました。
百武さんは、私の歩もうとしている道は、それで大丈夫、と行き先を明るく照らしてくれる灯台のような存在だと思います。