何日か前。
カウンセリングルームに向かう前に、杏樹(アンジー)に、「夕方、帰るから。お散歩一緒に行こうね。」と言い残して家を出たら。
その日の夕方、母がアンジーを連れて散歩に行こうとしても、嫌だといって。
それでも、家の外に出たら歩き出すだろうと、連れ出したら、そこで前足・後ろ足全部で「行かないよ!」と踏ん張ったらしくて。
母はあきれて連れて帰ったそうな。
一昨日は、試しにアンジーに「今日は、ばあちゃんとお散歩に行くんだよ。ママは少し遅いからね。」と言い聞かせて家を出たのでした。
で、どうだったか。
夕方になると、アンジーは玄関先で、「早くお散歩行こうよ」と母を待ち、そして、率先してお散歩に出掛けた、というのです。
「怖いわ。この子、分かってるよ。」とは母の弁。
昨日は、神戸までボイスアートのレッスン&勉強会で、夕方には帰る予定だったけど、雨が降ってきそうで。
それで、再びアンジーに言って聞かせました。
「アンジー、ママは夕方に帰るけど、雨が降りそうなんだ。雨、嫌いでしょ? だからね、ばあちゃんに連れて行ってもらってね。」
アンジーは、私の顔をじっと見て。それから母の顔を見て。
で、昨日も、おりこうに、ちゃんと母と散歩に行ったそうな。
「アンジー、おりこうさんだったらしいじゃない? ちゃあんと、ばあちゃんのいうこと聞いたんだね?」
と声かけすると、元気よく「わん!」とお返事しました。あと、うおおう、おうおう…となにやらおしゃべりして。
「そうか、そうか。ママおらんかったからねえ。悪かったね。」と謝ったら、今度はおもちゃをくわえてきて。
「遊ぼ!」とアンジーに誘われて。ちょっとばかりつきあってあげました。
個々の言葉の意味が分かっているとは思わないけど、言っていることの「意味」が分かっているようで。
でも「散歩」という言葉には反応するので、この言葉の意味はしっかり理解してる。
「ママ」と「ばあちゃん」も分かっているような。
そうすると、「散歩」にまつわる何かを言われているんだな、と思って聞いているんだろうか。
アンジーの頭の中を、一度覗いてみたいなあ。