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東京の友人

2018/08/06
東京の友人
その人は大学の入学式で、たまたま隣り合わせの席に座っていて。
専攻が同じで、どうやら同じクラスなんだと気づいて。
鈴を振るような美しい声に聞き惚れて、
ちょっとたどたどしい日本語に、あ、日本人じゃないの?と気づいて。

彼女は中国からの私費留学生で。
自国での大学を終えてからの留学だから、6つ年上で。

入学式が始まりだった。
彼女がその後、大学院に進学して、全部で6年間奈良にいる間の日々の。

私は、不本意な大学への進学でなんとなく失意を感じていた。
ただただ「教員になって経済的自立を果たす」のが目的だったので、いろんなことは「割り切ろう」とだけ思っていた。

留学して、大学寮に入っての生活を始めた彼女に、通り一遍の「凄いなあ」を感じても、それ以上の感慨はなかった。
ただ、入試は突破したものの「日本古典」は習ったことがないのでまるで分からない、と言った彼女に、それは大変だなあと思った。
「よかったら、古典の基礎、一緒に勉強する?」と申し出ていた。
何か自分のできることがあれば…というくらいの気持ちだった。
…私は、もしかすると、その大学での自分の存在意義みたいなものを感じたかったのかもしれない。

週1回の「勉強会」に彼女の寮の部屋に通うことになった。
そんな始まりだけど、そのうち、中国の話や日本文化や、それからあれやこれやの私の気がかりも話すようになった。

そうそう!
ジャスミン茶もね。
最初、出されたときには、なんだか「香水」を飲んでるみたいだった!
そのうち、慣れていったけど。

…いま、カウンセリングルームで冷たい飲み物は「爽健美茶」と「ジャスミン・ティー」を用意しているんだけど。
「どちらがいいですか?」とお聞きしたら、女性は圧倒的に「ジャスミン・ティー」で。
私の学生時代から随分経って、市民権を得たんだなあと思う。

「豚足」やら「豚の耳」やら、「ピータン」やら…いろんなものを食べさされたことを思い出す。
「食べさされた」って本当に。「え?」と怖じ気づく私に、「まあ、いいから食べてみて」と。

彼女は私の母代わり、だった。
まるで子どもを受容しない母の代わりに、「受容される心地よさ」を感じさせてくれた。
「居心地がいいってこんな風なことなんだ…」と初めて知った。

大学を出て、日本人と結婚して夫婦してイギリスに留学して、その後東京に住んで、以来30年余り。
私が東京に行く用事があるときには、極力、彼女宅を訪ねて泊めてもらって。

そうか…! 19で出会ってから、もう38年になるんだね…。
夫のKさんが亡くなって5年。
Kさんは、自分がいなくなったらまさこちゃんと暮らしてもいいんじゃないか…と言っていたらしい。
それを聞いたときには、びっくりした。

そうね。私、あなたとなら暮らせる気がするよ。
でも、東京は、ね…。

この前の土曜日はビジネスセミナーで東京に行って、その日の夜は新築の彼女宅に泊めてもらって。
…新しい家は、Kさんが存命中に計画されていたものだった…。

今度は置いておくパジャマを持ってきて…と言われて、とても嬉しかった。
38年間、ありがとう。
これからもよろしく。

画像は、この前、アンジーと早朝に訪れた馬見丘陵公園の立葵。

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