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セラピストは温泉を作り、一緒に入っている〜「2019年度 第3回 KSCC統合的心理療法セミナー」福島哲夫先生〜

2019/10/29
セラピストは温泉を作り、一緒に入っている〜「2019年度 第3回 KSCC統合的心理療法セミナー」福島哲夫先生〜
昼休憩のあとは、大妻女子大学の教授であり、成城カウンセリングオフィスを主宰されている福島哲夫先生のご講義。
冒頭、上野千鶴子より先の世代のウーマンリブ運動の先駆者、田中美津の言葉を紹介されました。

「『かけがえのない、たいしたことのない私』が大切」。

福島先生は、それをもじって「『たいしたことのない、かけがえのない私』が大切なのではないか?」と。

カウンセリングは、「たいしたことのない私」に気づいてしまい、がっかりして訪れたクライエントと共に「私探し」の旅に出て、「たいしたことのない私」、けれど「かけがえのない私」に辿り着く旅、なのかなあ、と思いました。
(ゲシュタルトでは「けれど」という逆接ではなく、「そして」という順接をつかうところ、だなあ…ということに気づいている私がいます。)

福島先生は初対面? と一瞬思ったのですが、「福島の統合的心理療法(温泉モデル18年版)」を見て、あ!と思い出しました。…見たことある!

資料に書き込みをしてしまったので、見づらくて申し訳ないのですが。

「お湯」の部分に当たるのが「傾聴・共感・コンパッション(慈悲)・CFT」であり、「湯気」の部分が、さまざまな心理療法。

大学院生には、「(修了時には)3本ぐらい立てられるといいね」(=3つの心理療法ぐらいをマスターできればいいね、の意?)と言われるのだそうです。

 

CFT(コンパッション・フォーカスト・セラピー(Gilbert.P.,2009)とは、資料には

 

・呼吸法と心理教育、イメージワークや種々の技法を使って、クライエント自身の「自分への思いやり・慈悲」を育てて、その上でCBTや各種心理療法を効果的にする基本技法。

・とくに複雑性トラウマの治療を得意とする。

・#15前後で心理教育とコンパッション・マインドセットを行う。→ここまででPTSD症状が中程度まで低減する場合が多い。

・#30程度で、かなり回復。

 

とありました。

ああ、30回のカウンセリングで1クールとしているんだな、と分かりました。

 

福島先生の今回のご講義のタイトルは「AEDP(加速化体験力動療法)による『肯定』と『傷の修復』」というものでしたが、そのAEDP(Accelerated Experiential Dynamic Psychotherapy)とは、

 

・2000年にダイアナ・フォーシャーにより確立された。

・誰しもが持つ成長、自己治癒力、つながりを求める力を『トランスフォーマンス』と予備、この力の兆しを見つけ、育てていくことに重きをおく。愛着理論に基づいた、感情と関係性に焦点を当てる、ヒーリング志向の体験的セラピーモデル。

 

なのだそうです。

別な表現で、AEDPとは、たとえて言うと(本当は少し違いますが、という断りがあり)

・目を閉じずにセラピストとの暖かい関係の中で実施するフォーカシング

・イスを使わずに、セラピストとの肯定的な関係の中でするチェア・ワーク

・これらに、「セラピスト自身の今ここの自己開示」と「セラピスト自身を使って、クライエントの傷ついた愛着を修復する」を加える

と、資料にありました。

 

う〜ん…。

フォーカシングはほんの少ししか知らないのでなんとも言えませんが、チェア・ワークって、「エンプティーチェア」のこと?

と、あとで質問しました。

これは、フリッツ・パールズのゲシュタルト療法、ですよね。

ですが、この場では言わなかったのですが、ゲシュタルト療法はフリッツ・パールズだけでなく3人で作り上げたもので、フリッツ・パールズの妻ローラ・パールズの流れは、エンプティーチェアを使わない。

ローラに師事したマイク・リードのワークを受けたとき、エンプティーチェアは使わない、と言われた。

 

このような、クライアントとセラピストの「関係」の中で、何が起こっているかに今ここで焦点を当てながら、展開していくのが「リレーショナル・ゲシュタルト」のスタイル。

 

海外のゲシュタルト療法セラピストの中ではエンプティチェアではなく「リレーショナル・ゲシュタルト」が主流になっているとも聞きました。

…となると、「イスを使わずに、セラピストとの肯定的な関係の中でするチェア・ワーク」とは、すでに「ゲシュタルト療法」そのものでない? という疑念が湧くのですが。

 

 

それにしても、圧巻は、事例として出された動画でした。

カウンセリング場面を動画で撮る、しかも、顔出しで! ということ自体、稀なことだと思います。ありがたく視聴させていただきました。

 

 

私の関心は、30回のセッションと聞いて、費用はいくら? 研究協力で、どれだけディスカウントして? という辺り。

1回50分、週1回ペースで12,000円を5,000円で、ということでした。

 

これまた、う〜ん…。

12,000円×30回=36万円!

ディスカウントしても5,000円×30回=15万円。

しかも、30÷4=7ヶ月半。

 

なんか…考え込んでしまいました。

私は、90分7回5ヶ月コースを10万円で提供してきましたけれど、ね。

まあ…商標登録を取っている【「気づきノート」方式カウンセリング】は、カウンセリングとカウンセリングの間をつなぐ「気づきノート」や報告メールがありますが。

 

ちょっと気づいたのは、私がホームページでかなりの自己開示していることが、早いうちにクライエントとの間に深いラポールを築き、カウンセリングを促進することになっているか、と。

けれど、これは私自身のかなりの「無理」を押してのこと。

カウンセラー自身の心を守る、という意味で誰にでも勧められたものではない、ということも自覚しています。

 

こんなにたくさんのことをあれこれ考える材料を与えてくださった福島先生に感謝。

 

このあとも、東豊先生との楽しい掛け合いや、興味深い事例検討が続くのですが、今日のところはここまで。

 

画像は、昨日の午後訪れた、教え子の整体院の、下の階のケーキ屋さんの入り口にいたゾウ。

日・月しかお店を開けていないそうで、滅多にない開店日に遭遇して、シュークリームとメレンゲを買いました。

そして、教え子と二人して食べました。美味しかった!

<追記>
夜に東京の友人に電話して、カウンセリングの回数と費用の話をしたら、「30回という回数を継続する方は、どのくらいいますか?」と聞かれました。

あ、そんなこと、考えもしなかった!

唖然とする私に友人は「それだけの費用と時間とを継続できる方はそんなにいないと思いますよ。」と言い、それもそうだ、と。
次に先生に会ったら、30回カウンセリングを受け続けられる方は、どれぐらいの割合なのか、聞いてみようと思います。

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