折々のことば。2024年4月11日の原田ちあきの言葉。
笑って許してくれるから 傷つけていいわけじゃないし、理解できないからって 否定していいわけじゃないよね。
鷲田清一の解説。
小さな「心の怪我(けが)」だって本人には致死量かもしれない。
だから勝手にしょぼいなんて決めつけないでねと、イラストレーターは言う。
自分を大事に思ってくれない人のために何かを我慢する必要はない。
みんな「他人の趣味を否定することを趣味にする人にだけはならないでおこう」と。
作品集『私はかわいい、絶対かわいい。』から。
うーん。そうね。
自分の判断で「これくらい大丈夫よね」と決めつけることは。
とてもとてもおこがましいこと。
なぜ、そういった自分の判断を。ためらいもなく「押し付けて」くるわけ?
自分のその判断を、「正しい」ものとして位置付けることに、何か根拠ある?
…たぶん、ない、と思うよ。
自分勝手に、そう思い込んでいるだけで。
となると。
あとは、どれだけ人に「これはそうじゃない?」と思うことに対して、客観的になれるかどうか、だ。
私はこう思うよ。だけど。あなたはあなたの考えがあるかもしれない。
そう思って、一歩引くことができるか。
…まあ、そんな偉そうなこと言ってるけど。
つい先日の3月31日。いきなり息子から電話が掛かってきて。
奈良に帰ってくる、という。あ、「帰る」ではないね。奈良はあの子にとって、生まれ育った場所じゃないから。
ええ? と耳を疑って。
…まあ、部屋は空いているからいいけど。と返して。
それでも、3日ほど、信じられなかった。…え? 本当に?
母とも二人で「本当かなあ・・」と3日ほど過ごして。
それで、その電話の4日めだか5日めだか。
ちょっと仕事の依頼をしようと私から電話して。「で、いつ帰ってくるの?」
途端に、言いにくそうに「その話、なくなった」。
なんでも。付き合っていた人と喧嘩して。広島を引き上げる気になった、けど、ヨリを戻したようで。
なんか。ガッカリして。とりあえず「ばあちゃんにちゃんと説明の電話入れなさいよ」と言ったけど。
それで、電話はしたようだけど。
いつまで経っても、私には何の事情説明もない。
痺れを切らしてその1週間後。
「ばあちゃんに経緯を報告したように、母にも報告ください。…言わなくてもわかっていると思っていたけど、いつまで経っても何も言ってこないので。
今年29になろうとする男が。これではいけないでしょう? 電話がしづらいなら。LINEでもいいです。」と送った。
そうすると。
「え?いったけど、、、」というLINEでの反応で。
本当にカチンときた。
「奈良に帰らない、という連絡をなぜ、そう決めたらすぐに私に連絡しなかったのか。
いつ連絡するつもりだったのか。それとも、そのままにしてくつもりだったのか。」
「事が大きいだけに、周囲を巻き込んだ反省はあるのか。きちんと整理して連絡してください。」
そうすると。今度は開き直られて。
「長年付き合えば不満も溜まるし、それが爆発する時もあるでしょ?現に母さんも父さんと喧嘩してんだから。
帰ると言ったのはどうしようかなと悩むより動いた方がいいかなと思ったから。
すぐ連絡しなかったのは悩んでいたからです」
…母はあなたの父さんとは別れたわけで。喧嘩してるわけではない。
いやいやいや。それじゃあいけない、だろう?
「そんな「開き直り」が聞きたいわけじゃない。
私が仕事の連絡をしなかったら、自分から連絡して来なかったのか?
それは大人として恥ずかしいでしょう。
大人としてのけじめの問題です。
それができないのなら、所詮「子どものままごと」と言われても仕方ない。
しっかりしてください。」
そう送ったら。「既読」は付いたけど、それから返事は返ってこない。
返事が返って来ないまま5日経つ。
自分の考えが変わることはある、と思う。
それはいい。…まあ、親として残念に思うことであっても。それは仕方ない。
だけど、問題は。その後始末。それができなければ、大人として恥ずかしいと思う。
「理解できないからって 否定していいわけじゃない」とは思う。
だけど。私は4歳からひとりで彼を育ててきて。
母であるけど、父でもあって。「自分のしでかしたことに責任を取ること」はきちんと教えたい。
間違ってもいい。だけど。大事なのは、その後始末。
でも。そうそう。
あなたを否定してはないよ。…私は、あなたの母、だから。
画像は写真整理をしていたときに見つけた2011年のもの。
なんか。ふんわりと優しい気がして。