で、両者の比較が始まります。

「おまえ ぱんつ はく。おれ なにもはかない。」
「おまえ しゃつ きる。 おれ なにも きない。
おまえ くつした はく。 おれ なにも はかない。
おまえ ずぼん はく。 おれ なにも はかない。
おまえ ぼうし かぶる。 おれ なにも かぶらない。
おまえ くつ はく。 おれ なにも はかない。」


あらあら。パンツから、始まって靴まで履いたのは、散歩のためだったのね。
でも、じんぺいが勝手に「おれ さんぽに いく」って。ゆうたは、どうするの?

「おまえ ついてくる。」
…そうか、ゆうたはじんぺいに引かれていくのね。
主導権はじんぺいにある。
ゆうたは子分、ということですか。
パンツをはき、シャツを着、靴下を履き、ズボン履いて、帽子をかぶり、靴を履く。
ちょっと、幼児の「しつけ絵本」的な要素もありますね。
お外に行く時には、こんな風にして準備するんだよ、みたいな。
うちの杏樹(アンジー)も、曲がり角でこんな風にグイッとリードを引っ張ることあります。
こっちに行きたいんだけど、と。
たいていは、そうですか、と引っ張られてあげるんだけど、時折、ダメ、今日は帰るの!と私が引っ張り直すこともあります。
そうすると、ちょっと前足で踏ん張って頑張りますが、私の顔を見て意志が強いことを読み取ると、すぐ諦めます。
…そっか〜ダメなんだね、って感じで。
アンジーの顔のすぐ横に、テロップが出ている気がする時あります。
ちょっとでも、私の方が、まあいいか…的な気持ちになると、それを読み取って、グイッと引っ張ります。
その辺の「ニュアンス」を嗅ぎ取るのは、とても鋭い。
ゆうたくんも、じんぺいに引っ張られてお散歩に行くんだね。
あ、だから、タイトルも「(おれが)ゆうたとさんぽする」なんですね。
…なんだ、主語がじんぺいだったんだ、と今更ながらに気がついたのでした。