
家にいて、外の雨を眺めている女の子。
学校から帰ってきたお兄ちゃんに、
「未来は大変なんだ」と聞かされて、
ビックリしておばあちゃんに助けを求める。
そしたらおばあちゃんは、「だーいじょうぶよ!」って。
「未来がどうなるかなんて、誰にもわかんないんだから!」
「大変なことだけじゃなくて、楽しいことや面白いことも、たーくさんあるんだから!」
って、言ってくれる。
そうしたら、(絵本の主人公の)女の子も、
「お父さんも、、今日は晴れるって言ってたけど雨だった。」
と、言い出す。
…絵本の最初の出だしが雨だったことが、ここで効いてくるわけね、と思う。
あと、秀逸(しゅういつ)なのが、
「コレとコレ、どっちにする?」という「二者択一」で、考えるのではなく、
「どっちもなんか違うなーって思ったときは、
新しいものを自分で見つけちゃえばいいのよ!」
っていうおばあちゃんの言葉。
…そうね。
与えられた「枠」の中だけで、考えなければならないことは、ない。
「未来は、たーくさん あるんだから!」
それに勇気づけられた女の子は、
自分でもいろんな楽しい、面白い「未来」を考え始める。
そのバリエーションが、また意外性たっぷりで面白い。
なにか、目の前のことで思い詰めてしまって、
「それしかない…」としか思えないときに、
ふう〜っと肩の力を抜いて、
軽やかに、また歩き出すことができる絵本です。
それにしても…いいなあ。こんなおばあちゃん!