月に一度の櫻井詢晃さんの「ブッダの呼吸の瞑想 お茶会」。
みりあむにお泊まりの翌日だったので。ミミさんのクッキーを持っていく。
ともこさんからのいちご。甘い。
詢晃さんからは、ピールとゼリーを用意していただいて。
おお! これがFBで投稿されていたピールか…と感激する。
今回は「日常のなかで生かせる七つの瞑想法」より、「エクササイズ7 すべての現象の本質(諸法実相)を深く見つめ、光を注ぐ」を読む。
十三 息を吸いながら、あらゆる現象(法=ダルマ)の無常の本質を見つめる。息を吐きながら、あらゆる現象の無常の本質を見つめる。
ブッダが説いた瞑想十三では、あらゆる存在(諸法)は無常であるという真実に光を当てます。
生理的、心理的、身体的な現象は、例外なく無常の性質を持っています。
すべての現象の無常の本質を深く観るこの瞑想は、もっとも基本的な瞑想です。
無常という言葉を耳にしただけで、わかった気になっていることはありませんか。
無常は、言葉や概念とは別次元のところにあります。
それを理解するには瞑想の実践しかありません。
思考を止め深く観察する瞑想(止観)を日々重ねない限り、無常という真実の実体験はできないのです。(p.163)
深く観る瞑想を実践すれば、無常はマイナスでもプラスでもないことがわかるでしょう。
無常は無常以外の何ものでもありません。
無常がなければ、いのちは成り立ちません。
無常なしに、自分の苦しみや愛する人の苦しみを幸福に変えることが考えられるでしょうか。
無常がなくて、非道な圧政の民主化への希望が抱けるでしょうか。(p.165)
…なるほど。無常なしには、苦しみを幸福には変えられない、か。
非道な圧政に対しても。希望が持てないままになる、か。
確かに。無常でなければ、苦しみが苦しみのままで変化しないことになる。
しんどい状態には、「無常」が救いになる。
…無常はまた、「固定した形がないこと(アラクシャナ=無相)」ともいえます。
存在のありのままの姿は、どんな概念や言語表現によってもとらえられません。
私たちには、知覚と思考の媒介によって現象をとらえる癖がついているので、現象の源にある本質にじかに触れることができなくなっています。
知覚と思考は「固定した形〈相〉」の世界のものなのです。(pp.166-167)
知覚と思考は「固定した形〈相〉」の世界のもの!
…今回の私の「釘づけ」は2箇所あって。そのうちの1つ。
そうね。人はものを知覚し、そこから思考を組み立てる、ことをしていくのだけれど。
その際、知覚するために、ものはいったん固定される。そうでしか知覚できない。
だから。それは仕方ないことなのだけれど、その、とりあえず固定するしかない「しかたなさ」を認識できているかどうか、が問題になるのだと思う。
…だから、知覚し思考したものは、暫定的なものでしかない、ことを忘れないでいる、ことが大事なのだろう。
そうでないと、暫定的でしかない「知覚」「思考」が、絶対的なものとして、人の「知覚」「思考」を支配するようになる。
…あ、今。
つい最近の、ある人の物言いが、なんでイヤだったのか、がわかった。
暫定的でしかない、その人の「知覚」「思考」を、あたかも絶対的なものとして押し付けられたように感じたからだ。
自分の「知覚」「思考」を、私の「知覚」「思考」に供するように差し出すのではなく、
私の「知覚」「思考」を支配するかのように乗りかかってきたからだ。
私は、こういった言動を好まない。「支配」を認知すると、排除したくなる。
…ああ、そうね。セーフティ・ガードが働いて。私は固まったままだったんだ。
そうね。ものを書くということは。こんなふうに私を自由にする。
抱擁は深い瞑想です。
あなたの全存在をその瞬間に注がなければ、この瞑想は正しく行えません。
両腕を広げて相手を抱擁しながら、気づきの呼吸を三回行ってください。
「息を吸いながら、この人がこの腕のなかで今も生きていることに気づく。
息を吐きながら、深い幸福を感じる。」
その瞬間、いのちがありありと感じられるでしょう。(p.171)
今回の、もう1つの私の「釘づけ」箇所。
抱擁は瞑想だったんだ!
最近の抱擁で思い出すのは、昨年暮れに子どものところに会いに行って、…話もろくにできなくて、別れ際に玄関先で、私が一方的にハグしたこと。
棒のように突っ立っている子どもに、「何かあったら、言ってくるんよ」と言いながら、万感の思いを込めて、そっとハグした。
…ああ、そうか。抱擁は深い瞑想だと知っていたら!
「息を吸いながら、この人がこの腕のなかで今も生きていることに気づく。息を吐きながら、深い幸福を感じる。」
切なさを感じながら、別れることもなかったのに。…今ある幸福に目を向けることができたのに。
学びは私に、別の在り方を示唆してくれる。
今回も豊かな時間でした。
画像は、この日のお茶会のテーブル。…ゼリーは後で出されたので、写っていません。
<追記>
ともこさん提供の、ゼリーの写真。