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宇多田ヒカルの息づかい〜One Last Kiss〜

2021/05/18
宇多田ヒカルの息づかい〜One Last Kiss〜
車の中で、ずっと宇多田ヒカルの「One Last Kiss」を聴いている。
イントロが始まって…8ビートだ、と気づく。
で、何か… ん? と思う。
あれ? 何か…ちょっと違うような。なんだろう?

それで、左手でカウントし始める。
1、2、3、4、5、6、7、8。
4回繰り返したあと、5回目の7で、「初めてのルーブルは…」と始まる。
でも、そのフレーズからも、しっかり8ビートで。

つまり、イントロの最後が6で終わる、ということなの。
この「破リズム」(?)的な始まりに。
私はちょっと あれ? と思った、ということ。

でも、こういったリズムを崩すことは、歌詞上でも行われている。
「初めてのルーブル/は なんてことはなかった/わ
 私だけのモナリザ/は もうとっくに出会ってたから」

/は、音的に切れている箇所。
…これは、「詩の技法」的な表現だと思う。

たとえば。
22歳の時に書いた詩「雨、のち…」で、
第7連の配置をこのようにした。

ふと 見上げると
雨上がりの 流れゆく雲の隙間から
抜けるように 青い

「抜けるように青い空」だったのだけど。
見上げた時の、高い高い、青空を表現するのに、
「抜けるように/青い/空」と言葉を切った。
しかも、最後に残る言葉の残像が「空」であるように、「空」をわざわざ行替えした。

そうしておいて、第8連の「まだ、翔べるだろうか」を響かせた。

空は限りなく広がっているのに、翔べないでいる自分は、地上からそれを見上げているだけで。
だけど、今は翔べなくても、いつかきっと、の思いはあって。

だからこそ、限りなく広がる「空」を、取り立てて表現する必要があった。

たぶん。宇多田ヒカルにも、こんなふうな言語感覚があるように思う。
「ルーブル」「モナリザ」を際立たせるための音の切り方。
…まあ、音楽の人だから、そこまで考えてではなく、無意識に、かもしれないけど。


「初めてあなたを見た

 あの日動き出した歯車

 止められない喪失/の予感」


「喪失」という言葉を際立たせたいから、そこで切って、ワンテンポ置いて、「の予感」と続ける。
ホント。これは詩の言葉の配置、行替えの技法そのもの。だと私は思う。

たぶん。言葉は彼女の中で、こんなふうなリズムを伴って、音を伴って、響いているのではないだろうか?
それが、作られたリズムではないから、聴く人の身体にすんなり入ってきて、心地良い。

私にも。そのうち音が私の中で響く、こともあるだろうか?
そうなれば、いいな、と思いつつ。
購入したDIAPASON 183Eの到着を待とうと思う。

画像は、建設中の場所で咲いていた野草。
真っ直ぐに伸び上がって。空に向かって、手を延ばしているような気がしました。

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