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「学習指導要領に依らない教育の必要性〜三重県教育シンポジウム「教育トークセッション」2025年1月11日〜

2025/01/13
「学習指導要領に依らない教育の必要性〜三重県教育シンポジウム「教育トークセッション」2025年1月11日〜
14時30分から始まった「教育トークセッション」。
文科省元事務次官の前川喜平さん、「夢見る校長先生」出演の元公立中学校長西郷孝彦さん、それから三重県立津高校長上村和弘さん、更には、きのくに小学校長も、急遽加わってのトークセッション。

西郷孝彦元校長先生の言葉で印象的だったのは。
「僕はADHDだから、多動でじっとしてらんない。で、教員になって生徒を見たら、そういうやつ、大勢いるんだよ。だから、そういう奴らが居心地悪くない学校を作りたかった。」
「校長判断でできることはいっぱいある。マスクを強制しないことだって。僕は感染症予防に何が必要かを一生懸命調べた。そしてマスクを必ずしも強制しなくていい、という結論に至った。もちろん、したい人はしていい。でも、校内で強制しない、という取り決めをした。」
「そういう話を校長会でしても、どの校長も自分の学校でも、とはならない。だけど本当は、自分の頭で考えて判断するってことが大事なんだよね。」


そうね。そういう校長先生だから、公立中学校で「校則廃止」なんてできたのね。

校長に、そういう「自由裁量権」があるなんて、知らなかった。

だって。少なくとも私が知っている校長は、大抵が「教育委員会が…」とか「文科省が…」とか。

そういうのを引き合いに出してきて、ハッキリとは言わないけど、なんか、「自分は板挟み状態」を匂わせていたから。

それは勝手な「自己演出」だったのね。酷いなあ。ひどいし、醜い。

自分を被害者にして、自分で責任取らなくて「教育委員会」やら「文科省」のせいにするのは。


前川喜平さんは、「だいたいにして、文科省の言うことなんか聞いたらいけないんですよ」と言う。

20年間保管義務が課せられている「学習指導要録」だって、記載項目の「自由裁量」が認められていたなんて!

私たちは全く知らされてなかった。

もう、完全に。「このようであらねばならない」と思い込まされていた。


わざと知らせない、のは悪徳だ。


その文科省だって。最近では「学校のコミュニティー型運営」を言い始めている、という。

つまりは。地域社会、地域住民を巻き込まないと、基礎教育(小・中学校)は成り立たない、ということをやっと認め出した、ということね。


まあ、あたりまえなことだけど。誰のための、何のための教育か、を考えると。

地域の願いーー地域住民の想いが届かない、基礎教育なんて、そもそもベースが間違っているでしょう。

子どもたちが、今の生活がどのように成り立っていて、どのように家庭に、そしてどのように地域に育てられていて、ということを実感しない教育なんて、「絵に描いた餅」だ。

「市民」を育てないで、「受験学力」偏重の子どもを育ててどうする? 誰も幸せにならないし、誰も幸せにできない大人になるだけだ。


そうすると。「きのくに小学校」での教育カリキュラムは、まるで「学習指導要領」に反している、という話にもなって。


私が聞いてきて、感動したのは。
「大きな犬が太いこえで吠えた」という、漢字を教えるための例文。
小学校の「学習指導要領」では、細かく、各学年で教える漢字が定められている。
小学校1年で教えていい漢字は80字。

数字 -Number-(14個)一・二・三・四・五・六・七・八・九・十・百・千・円・玉

カレンダー -Calendar-(8個)…月・火・水・木・金・土・日・年

 人 -People-(5個)子・男・女・王

体 -Body-(6個)人・口・目・耳・手・足・力

位置 -Position-(7個)上・下・左・右・大・小・中

学校・文化 -School&Culture-(8個)学・校・先・生・字・文・本・名

自然 -Nature-(9個)山・川・田・石・雨・夕・空・天・音

植物・動物 -Animal&Plant-(8個)林・森・花・草・竹・犬・貝・虫

動詞 -Verbs-(5個)見・立・入・出・休

生活 -Life-(10個)白・赤・青・早・正・糸・気・村・町・車


…確かに。「太」(小学2年)も同時に教えられない。「吠」に至っては、「小学校で習わない漢字」。
だけど、「きのくに小学校」では、このような例文で教える、と。子どもたちは漢字に興味を持って覚える。

こんな工夫が至るところにあるだろうな、という気がした。
機械的に覚えるのではなく、関連的に学習させる。

そうすると、学習する内容に対する興味を覚えさせながらの学習となる。

生徒たちに「関連把握力がない」と思うからこそ、その能力を育てるために私は30代〜40代に「テーマ単元学習」を組んだ。
 (3)高等学校国語科における主題単元の実践(2000年)
「現代文」の授業を、3年間分、それこそ、「教科書」を作るつもりでカリキュラムを組んだ。
最初の時期は、まだ、教科担当者が、それぞれの授業に対して定期テスト問題を作成し、評価した。

ところが、次第に「学年共通問題」になり、独自の教科指導に対する「評価権」が奪われていった。
教科書を全く使わない、私のカリキュラムは実施できなくなり、次第に妥協策として「教科書教材を取り入れたテーマ単元学習」を組まざるを得なくなった。
(4)高等学校国語科における主題単元の実践Ⅱ(広島大学教育学部紀要 第一部<学習開発関連領域>第49号 2000)

その後、10年にわたる私の「テーマ単元学習」の実践は。そういった「折り合い」を付けていく、苦戦の記録だ。

クロスカリキュラムについては、後年、広島県立廿日市高校においての「総合的な学習」テキストで、「環境問題」をテーマに、教科を超えたアプローチを提示してみせた。
「生物」的アプローチ、「化学」的アプローチ、「保健」的アプローチ、「家庭科」的アプローチ、「政治・経済」的アプローチ、「国語」的アプローチ。
(ちょっと昔の原稿を探してみようと思います。)

私は、「きのくに小学校」の教育課程、教育カリキュラムを知りたい、と思う。

その分析からきっと、閉塞状態に陥っている今のカリキュラムの問題を、打開する方法論が見えてくる、と思う。

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