10年ぐらい前、というと、ちょうど「ゆとり教育」からの転換期で、教科書も、難しめと易しめの2種類作られ始めた頃です。
難しめの方は従来の「堅い」教材を並べ、易しめの方は、ちょっと発想を変えて、楽しめるものを配置していました。
その易しめ教科書の表紙裏にあった、と思います。
さて。階段状になった場所に、3つのカップが並んでいます。
ティーポットが言います。「君たちは自分に何が入っているかわかりませんね」
「コーヒーかミルクのどちらかが入っています」
「ただし三人ともみんな同じということはありません」
「上の人は下の人たちの中身が見えますねー」
「実は、君たちの中で一人だけ 自分の中身がわかる人がいます。」
「わかったら その人は手をあげなさい」
そんな風に言われて、3つのカップたちはそれぞれ考え始めます。
一番下のカップは「僕は情報が何もないや」
真ん中のカップは「前の人がコーヒーなのはわかるけど、情報不足だ」
一番上のカップは「前がミルクとコーヒーなのはわかるけど、決めてじゃない…」
「そして それから間もなく、一人のカップが『あっ わかった!』と静かに手をあげました。
さて、それは 誰だったのでしょうか。」
…わかりますか? (ウフフ…10年前の私はわかりましたよ)
解説は次のとおりです。
よく、「便りがないのはいい便り」ということがいわれます。
それは、特に知らせるような変化もなく、平穏無事に暮らしている時には、便りのやりとりを特にしない、という意味あいです。
この場合、便りがない、つまり「情報がない」ことが無事暮らしていることの「情報」のひとつになっているのです。
この漫画では、3つのカップたちが難しいクイズに頭を悩まします。
一見、情報が多いのは一番上の段にいるカップのように思われます。しかしーー正解は真ん中のカップなのです。
真ん中にいるカップは、ある時、誰からも答えがでないという状況を「ひとつの情報」だと気づきます。
もしも、真ん中の自分がコーヒーなら、上の段のカップは、前2人がコーヒーなのですから、自分はミルクだとわかるはずです。
一番上の人が答えを出せないということは、つまり、真ん中の自分はコーヒーではない、ということの証なのです。
このように「情報がない」ことが「情報」になり得ることが時々あります。
…いかがですか?
佐藤雅彦さんは、確か、「ピタゴラスイッチ」を作られた方ではなかったかしら…?
発想が面白くて、ホント肩の力が抜けます。こんな風に、「学び」を作れたら最高ですね。
…今、ちょっと待っている案件が2つ程あるのですが、連絡がない。
う〜ん、どうしよう…と思いかけた時に、「情報がないことが情報」という言葉がふと浮かんで、それで芋づる式に、佐藤雅彦さんを思い出しました。
「情報がないことが情報」を手にしたら、それをどう料理するかは、私の腕次第、ですね。…今回は、動かずに、もう少し待つことにしました。
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