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人は「使い捨て」されてはならない〜教員の長時間勤務の改善を〜

2017/10/17
人は「使い捨て」されてはならない〜教員の長時間勤務の改善を〜
昨日(2017年10月16日)付の毎日新聞の社説に、「教員の長時間勤務改善  必要な仕事の絞り込みを」と題した文章が載っていました。
「教員の仕事」とされるものが、雑多に広がっていて、「本来の仕事である『授業』に専念できない環境になっていることが問題である」ことが、やっと取り上げられるようになってきた、とちょっと感慨深く思いました。

ちょっと、記事を引用します。

 

 

文科省の調査によると、公立小中学校の教員の勤務時間は、1日あたり11時間を超えている。小学校で約3割、中学では約6割の教員が「過労死ライン」に達する週60時間以上の勤務をしている。

だが、「残業代」は出ない。その分、法律で基本給の4%を上乗せした額が一律支給されている。子供を育てる仕事の性質から、勤務の明確な難しいためだ。

コストを気にせず仕事をさせられる環境が、長時間勤務を助長しているという指摘は絶えない。

 

 

「基本給の4%を上乗せした額」って分かりづらいですが、確か、一番多い時でも2万円にもなりませんでした。

私は早いうちから、この「教員手当」なるものが、問題だと気づいていました。

 

人の人生には子育てしたり、怪我したり、病気したり、家族の看護が必要な時もあるし、これからは介護が必要な時期もあります。

だから、一律同じ給料ではなく、授業数や担任の有無で、給料を変えたらいいのに、と思っていました。

ただし、毎年、希望を聞いてもらって。

 

ここ何年かは子育て時期だから、1週間18時間の授業数(持ち時間)を10とか12にしてもらう、とか。

逆に、子育てや介護がないから、1週間24でもいいよ、とか。あ、これは中学や高校の場合ですが。

担任を持つか持たないか、でも、ずいぶん仕事量が変わります。

だから、主任手当だけでなく、担任を手当があってもいいのに、と思っていました。

それから、クラブ活動は社会教育に移行してくれないかと。

 

クラブ活動の指導は、もっとブラックでした。

もちろん、生徒はかわいいし、一生懸命頑張るし、生徒の別の面も発見できたりして、その教育的効果を否定しているわけではありません。

県によって違いますが、土日の対抗試合の引率など、1日拘束されて1500円だったこともあります。

最低賃金にも満たないなあと思った記憶が。

しかし、広島の場合、それさえも支給されなくなり、「振替休日」に変わりました。

お金は出せないから、平日に休みを取れ、というのです。

授業もあるしクラスもあるのでそんなことはできず、結局、出勤しているのに休んでいることになっていました。

出勤印制度の時には、無意識に押していたら、事務室から後で「誤印」と訂正されて、ムッとしました。

…まあ、事務の方が悪いわけではないのですけれど。

 

私の教員生活の最後の3年間は、父の癌の闘病があったので、病院を探したり、主治医の説明を聞きに何度も何度も「広島ー新大阪」間を新幹線で行き来しました。

主治医から説明を聞くのは平日。

仕事があるので、そのまま、とんぼ帰りになったこともしばしばでした。

本当に、給料が多少低くなっても、休みが欲しいと切実に思いました。

 

これから先、育児の時期だけでなく、介護の時期を乗り切らなければいけない人もたくさん出てくると思います。

「介護離職」を阻止しようという動きが少し出てきましたが、教員こそ、そういった動きに率先して取り上げられなければ。

 

私が「介護休暇」を取ろうとした時、その時の学校長は「給料は支給されませんよ、それでもいいんですか? 生活が大変になると思いますけどね。」といって申し出を阻止しようとしました。

代わりの教員を探すのが「余計な仕事」に思えたようでした。

そんなことは知っていますよと思いながら、「はい。わかっております」と答えたことを覚えています。

 

ほとんどの教員が「残業」しなければならない、という状況は、個々の教員の資質の問題ではなく、適切な仕事量ではないことを意味します。

人員を配置するか、「総仕事量」を減らすか。

それをしないで、そのまま放置してきたのは「使い捨て」されている、ということです。

 

ハローワークの職員がほとんど「非正規」である、という皮肉な状況を変えなければいけないように(そうでなければ、グラック企業を指導できませんよね)、教員の「使い捨て」状態(使い捨て駒状態)を変えなければ、本当の意味での「人を育てる」教育などできない、と思います。

 

もっと、声を上げていきましょう。

教員はサービス業でなく、「人を育てる」仕事をしていきたいんだと。

だから、「遅くまで学校に残るのは仕方がない」わけではなく、「家に仕事を持ち込まないといけないのも仕方がない」わけではなく、あたりまえの人間の生活がしたい、と。

 

私も学校の先生方を支えることで、少しでも日本の教育が良くなり、子どもたちの笑顔が増えることにつながれば、と願ってお仕事をしていきます。

 

画像は、先週土曜に「PAM(Parental  Anger Management)虐待防止のためのグループ援助を学ぶ 実践者養成講座」に参加した帰りに寄った、天満駅近くの喫茶店。

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