来月、用事で広島に行くのですが、その時に会えないかと思ってCさんに連絡を取りました。
あれやこれやの話の後、「とてもいい詩があるの」といって、教えてくれたのがこの詩です。
エミリ・ディキンスンの詩の一部を取り上げる形での新聞記事だったので、題名も分からないのですが。
エミリ・ディキンスンの詩
もし私が一人の生命の苦しみを和らげ
一人の苦痛をさますことができるなら
気を失った駒鳥を
巣に戻すことができるなら
私の生きるのは無駄ではない
なんか、ほっとする詩ですね。
自分の生きている意味が分からなくなるとき、自分の中に引きこもってしまいがちですが、
そんなときに、外の世界に引っ張り出してくれるような言葉。
やはり、人はひとりでは生きて生きていけない。
誰かの何かの慰めになったり、役に立ったり、したいんですね。
それは、ほんのささやかなことでいいんです。
ひとりの人、一羽の鳥、もしかすると見過ごしてしまうかもしれないような小さなできごと。
それでも、その人にとっては、その鳥にとっては、命に関わることだってあるのです。
それに関わることができるなら、「私の生きるのは無駄ではない」と。
調べたら、別の訳もありました。
ひとつの心がこわれるのを止められるなら
わたしが生きることは無駄ではない
ひとつのいのちのうずきを軽くできるなら
ひとつの痛みを鎮められるなら
弱っている一羽の駒鳥を
もういちど巣に戻してやれるなら
わたしが生きることは無駄ではない
『わたしは誰でもない』(2008年 風媒社刊)
エミリ・ディキンソンは、19世紀のアメリカに生きた女性詩人だそうです。
生前に発表した詩は、わずか10篇。
無名のまま生涯を閉じた彼女は、アメリカ北東部ニューイングランドで生まれ育ちますが、その生涯の大部分を、アマーストの家の中で過ごしたそうです。
彼女の詩集を買い求めようと思います。
画像は、朝の杏樹(アンジー)との散歩で見かけたご近所の庭先。薄紫の小花が可愛い感じでした。
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