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「その感覚と一緒にいましょうか」〜岡田法悦さんのスーパーバイズ〜

2019/10/13
「その感覚と一緒にいましょうか」〜岡田法悦さんのスーパーバイズ〜
昨日と今日の2日間、GNK主催の岡田法悦さんのスーパーバイズを受けています。
昨日の2つめのワークでファシリテーターをさせていただけたので、忘れないうちに、その振り返りをしておこうと思います。

ワークが始まって、早々にストップが掛かりました。
朝から感じていた、というクライエントの感覚が、今はもう感じていない、というのに、その感覚を思い出させることから始めようとしたから、です。
「『今、ここ』にいないと」と言われ、ああ、そうそう…と。

次のストップは、私のトーンが、クライエントのトーンと合っていない、ということで。
「クライエントが感じている感覚を共に感じていましたか?」と問われ、
いや、そうではなかった、と思いました。
どちらかというと…クライエントが感じている感覚が、何なのか、なぜなのか、
…そして、早くなんとかしたい、という思いが先走り、引っ張って行こうとしていた、と思い至りました。

仕切り直して。私が掛けた言葉が、「あなたの、その感覚と一緒にいましょうか?」

クライエント自身にも、じっくりその感覚を味わってもらい、私自身もクライエントのその感覚の中に一緒にいようとしての言葉。

 

30分間のワークを終えて、岡田さんから、ファシリは好奇心を持つことが必要なのだけど、と話がありました。

「好奇心を持つ対象」が何かということが大事だ、と。

私は、「この次」「このワークの結果」と、未来に目が向いている。それは「今、ここ」にはいない。

そうではなくて、「今、この人の中で何が起きているのか」に好奇心を持つ。

「今、この人の中で起きている感情、感覚を自分も味わってみたい」に好奇心を持つこと。

 

ああ、確かに。

 

私の方からも質問して。

クライエントから、胸の辺りで感じていることと頭で考えていることと、二つの感覚があることを言われたときに、私は座布団を二つ置こうとした。

岡田さんはそれを止めて、1つでいい、と言われた。その理由は? と。

 

座布団を2つ出すと、胸の辺りで感じていることと頭で考えていること、それから、元の自分の座布団、と3つになる。

それは、余計な「客観的何か」を作ることになる。

ワークの中で「客観的何か」は必要ない。主観だけでよい、と。

 

3つめを出す必要があるときもある。

それは、たとえば、クライエントが混乱していて、その混乱状態を第3者的に観る必要があるとき、など。

 

 

ファシリテーターとしての在りようとして、ワークが始まる前に岡田さんから示された「現象学の3つのルール」(スピネリ)は次のとおりです。

1 判断停止(「 」に入れる)…正しいとか善悪とかいう判断をファシリはしない。保留しておく。

2 描写(目の前に起きていることに意味づけをしないで、そのままを受け取る)…想像してもいいが、それを信じ込まない。自分の知っている理論にあてはめて関わっていかない。たとえば、眉間にしわがあったときに、どういうこと?という意味づけをしない。単に「しわができている」と受け取る。

3 重み付けをしない。(どちらがより重要か、などの価値判断をしない)

 

 

あと、私のファシリでのワークではないですが、他の人のスーパーバイズとして、岡田さんが発した言葉を拾っておきたいと思います。

 

○ファシリテーターとして心掛けてほしいのは、「縦の時間の流れ」。(⇔「横の時間」は並列的)…「横の時間だと、ワークは進まないのだと思いました。)

○対話は2つある。1つはクライエントとファシリの対話。もう1つはクライエントの中の自己内対話。…クライエントが説明(=「今、ここ」で感じていないこと)を始めたら、それは対話ではない。「私とコンタクトしてみて」などと促すことが必要。

○対話の基本は、私とあなた、という一人称、二人称のやりとり。自己内対話も同じ。(⇔彼、彼女という第3者的ではない、「それ」でもない)つまりは、「私とあなた」の関係になることが必要。それは「関係の中にいる」ということ。

○包摂(inclusion)(リン・ジェーコブスの言葉)とは、「私があたかもあなたであるかのように感じようとするのを、境界線を引いて、ありのままの自分として感じる」こと。

「私があたかもあなたであるかのように感じる」ことを伝えるのが「傾聴」。インクルージョンは、「私があたかもあなたであるかのように感じる」のを、境界線を引いて、ありのままの自分として感じている私、を伝えること。

 

インクルージョンの説明中、メンバーからの発言が興味深くて。

人に寄り添いたい気持ちはあるのだけれど、しんどい話を聞くと自分もどうしてよいかわからなくなって苦しくなるから、つい遠ざけてしまう…時に起こっているのは、「あなた」を取り込んだ「私」の側に「境界線」が引けていなければ、「あたかもあなたであるかのように感じる」私だけになって、「あたかもあなたであるかのように感じようとするのを、境界線を引いて、ありのままの自分として感じる」私がいなくなり、相手に飲み込まれてしまうかのごとく感じて、苦しくなる、のだということ。

 

まだまだ今日もスーパーバイズは続きます。さて、今日はどんな一日、と楽しみです。

 

画像は、インクルージョンの説明をされる岡田さん。

黒の、GNK(ゲシュタルト・ネットワーク・関西)が作ったパールズTシャツがお似合いです。

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