1月27日の朝。
4時半に起きて、コラムを書く。
…書き上げたのが、6時過ぎ。
それからおもむろに「お出掛け」準備にかかり。
気づいたら、6時45分。アンジーがごそごそと起き出す。
「あ、アンジー、おはよう。」
私は、アンジーの顔を見て、目を見て、声を掛ける。
アンジーは、ちらりと私を見る。
「うおん」と返す時もあるけど、このごろはチラ見、だけ。
こやつ、省エネを図ってるな、と思う。
朝のアンジーとの散歩に出かけ。
雨が降っている中、傘をさして歩く。
アンジーは嫌がる。…いつから、雨降りを嫌がるようになっただろう?
子犬の時には、そんなことなかったのに、と思う。
その帰りに、車と、ルームに置いてあるアンジーの(アンジーが入る)キャリーバッグを取りに行き。
帰って、朝ごはん。
それから、私のキャリーバッグに荷物を詰め込み。
部屋を出る。時計を見ると8時45分。
「今から出ます。雨が降っているので気を付けます」
車に乗り込んでから、慈照さんにメッセージを入れる。
すぐさま返事が来る。「はい。安心してます!」
その返事が、とても心地よいことに気づく。
そうね。
人は余計な心配をして、そうして、その人の「大丈夫」を奪っている、ことに気づけない。
あなたは「大丈夫」な人だから、と告げることで、でなく、
私は大丈夫なんだ、と思わせる、というのが凄いなあと思う。
…こんなところにも、人の自立の支え方、を示唆されるなあと思う。
さて。お天気悪いけど…と思いつつ、出発する。
「履歴」から目的地の住所を引っ張り出し、ナビを掛ける。
だいたいにして、ナビは「高速」に乗らせたがるので、
大阪に出る高速に乗り、南下することを提案する。
私は無視して、阪奈道路を東に、奈良方面に向かって走る。
何度も何度も、ナビは「引き返せ」と言う。
「イヤよ」と私は言う。…いい加減、私の行きたい道、覚えたら?
AIが搭載されていないナビは、富雄インターで降りろといい、
阪奈道路の終点、西大寺辺りでも、引き返せといい、
南に折れて、大和郡山に向かっているというのに、まだ戻れといい…、
それでも、そのまま南下していると、やっと諦める。
元の道で、大阪に向かわせようとするのは諦めるけど、それでも、名阪に乗せて、大阪へ、という。
私は、途中切れている「京奈和」に乗ろうとしているのに、と無視する。
それから…もう一回、「南阪奈」に乗って「大阪へ」と言われるけど、無視。
すると、やっと、「京奈和」に同意してくれる。
ナビは更新したけど、もうそれから3年経つ。
京奈和も更新されているけど、地図には出ない。
地図にない、道なき道を行く。
道なき道を「空中浮遊」している時には、「到着予想時刻」の表示が消えている。
ん? 予想出来ないか…と声を掛けてやる。
ふと、助手席を見ると、アンジーが呆れ顔で私を見つめている、ことに気づく。
「ママ、またやってるよ」「いいかげんにしたら?」
…ああ、そうだ。子どももそう言った。「いいいかげん、ナビに悪態つくの、やめたら。」呆れ顔の中学生。
アンジーは、あくびをして「仕切り直し」。(あ、「緊張緩和」って言うんだっけ。)
…動物って、つくづく、「気持ちの切り替え」が上手よね、と思う。
橿原辺りで、京奈和に乗ったら、後はもう和歌山まで続いている。
途中、「風の森」トンネルがあり、「あ、風の森!」と、美幸さんで教えてもらった、日本酒の発泡酒を思い出す。
県境すぐの出口で降りる。
64キロ、ジャスト1時間半。
団地の入り口近くで、アンジーが騒ぎ出す。
「え〜、また、ここ?」
うん。アンジー。あーちゃんとうーちゃんが居るところ。
ダルメシアンのあーちゃんは、大きいけど気のいい子だから、さ。
ママ、お勉強に来たんだから、さ。ちょっと、よろしくね。