新作発表で今話題の村上春樹の回文作品集です。(新作発表と打とうとして、新作発砲と打ち間違えました。…でも、こちらの方がピッタリ、かも。あれこれ取り沙汰されて大騒ぎ、というのは相変わらず。)2000年第1刷、となっています。回文ですから、前から読んでも後ろから読んでも同じ言葉になるように作られています。
たとえば、「あ」は「ありばいがにがいばりあ」=「アリバイが苦いバリア」。次のページにこの回文から想像(妄想?)される小話が続きます。「アリバイが苦いバリア」は二人の刑事のやりとりが展開されます。…まあ、無理矢理こしらえたお話? という面もなきにしもあらず、ですが、回文カルタから、小話作ろう!という意欲は感じられます。
村上春樹が面白いもの出した、というので、出た当時すぐさま買ったのですが、さて、この本は第何刷までいったのかしら…?
装丁もちょっと凝った作りです。本全体を覆うようなカバーが付けられていて、裏返し文字でタイトルが入っています。
