前回の「初級講座B」の続きです。
第3講は「高齢者の住まい」。今年3月まで施設長をされていた福村拓良さんのお話です。
なぜ、高齢者の住まい探しが難しいかというと、「保証人の問題」「金銭面の問題」「情報源の問題」があると、テキストにありました。
主な老人ホームの種類と特徴は次のとおりです。
◯特別養護老人ホーム(特養)…〈要介護3〜5〉65歳以上で、常時介護が必要で、在宅で介護を受けるのが困難な人。全国での待機者は36万人。
◯介護老人福祉施設(老健)…〈要介護1〜5〉病状が安定しており、入院の必要はないが、看護や介護、リハビリを必要とする人。3ヶ月ごとに退所または入所継続の判定が行われる。
◯介護療養型医療施設…〈要介護1〜5〉病状は安定しているが、常時医療的な管理が必要な人。
以上3つが「介護療養型三施設」と呼ばれるもの。
◯軽費老人ホームケアハウスA型・B型…低額な料金で、居宅においての生活が困難な人を入所させる施設。生活相談・入浴サービス・食事サービスの提供を行い、車椅子も可。B型は自炊が原則。
◯グループホーム…認知症の高齢者が少人数(5〜9人)で居住・生活し、食事の支度や掃除・洗濯などを職員と共同で行う施設。
◯有料老人ホーム(介護付・住宅型)…ホームの職員が介護保険のサービスを提供する「介護付き」と介護サービスを提供せず、入居者が自ら外部の介護サービス業者と契約する「住宅型」がある。入居に際し、一時金が必要。
◯サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)…居室内は25㎡以上でバリアフリー、トイレ・洗面施設を備えなければならず、安否確認と生活相談が義務付けられている。契約は「賃貸借契約」。サービスは、別途介護保険料がかかることもあり、要注意。
福村さんの用意された資料には「ざくっと目安 介護の度合いとサービスの性格」と称した、介護の度合いによる老人ホームの選び方が図で示されたものもあって、非常に分かりやすかったです。
他には「介護の度合いと費用(予算)」の図もあり、「ホーム選びのチェックリスト」まであって、さすが、施設長をされてきた方だなあと思いました。
第4講は「整理収納・片づけ」。整理収納アドバイザー・認定カラーリストの出原好(いずはらよしみ)さんのお話。
「整理はお片づけではない」という話から始まり、「整理とは不必要なものを取り除くこと」=断捨離であるとのこと。
「いつか使うかも…」「まだ使える」「まだ使い切っていない」から捨てられない。
でもそれにとらわれず「使っている・使い道がある」かどうかで判断する、ということ。
「1、出して 2、分けて 3、収める」…この3行程だそうです。
持ち物全部を出して、「使っている・使い道がある」かどうかで仕分けして、必要なものを収納する…ということらしい。
モノの数は暮らす年数に比例して増えるので、理想は子どもの独立を期に減り、老後に向かって減るのが理想、だそうです。
そのために何より大切なのは「目的を設定する」こと。
どんな暮らしがしたいのか、どんな部屋にしたいのか。
それには、「いつ・誰が・どんな目的で使うモノか?」がポイントになる、と。
整理整頓の効果は次の5点。
1 時間的効果…探し物をする時間がなくなる
2 経済的効果…二度買いや備蓄の持ちすぎを防ぐ、引越しやリフォーム時にも荷物が少なくて安価
3 精神的効果…スッキリ感や爽快感。人も呼べる。
4 空間的効果…居心地のいいくつろぎ空間、車椅子が必要となった時の十分なスペース
5 健康や介護に関する効果…ケガの予防にもなる
整理収納の5つの手順
1 物を持ち続ける基準を作り、自覚を持つ
2 不要なものを、勇気を持って処分する
3 収納のための定位置を決める
4 収納方法を決める
5 収納空間の維持と管理をする
時間の経過による書類の使用率は、NAREMCO(アメリカ記録管理を協議会)の統計によると、6ヶ月以上経過で使用率10%以下、1年以上経過で1%以下の使用率となるそうです。「1年以上使用相手いないものは、『過去において使っていないものであり、今後も使い予定がないもの』と判断してよい」とテキストにありました。
他人に整理収納をすすめる時の注意点は「否定しない」だそうです。前向きな声かけで心を動かしてください、と言われました。
第5講は「代表的な葬儀トラブルとその防止法」。葬祭ディレクターの井上康孝さんの話。
前日に縦横無尽なお話を繰り広げられたので、指名もバンバンあったので、当てられないか、ちょっとドキドキでした。
トラブルは、やっぱりお金。
葬儀屋のいいなりにならないこと、複数人で葬儀屋と話をすること、だそうです。
いいなりにならないためのあれこれを教えていただきました。
たとえば、祭壇にも「白木」で8段階、「花」で15段階のランクづけがあるそうな。…びっくり! 全部で23段階ですね。
固定費として祭壇、お寺さん、寝台車(病院から連れて帰る)・霊柩車(火葬場へ連れて行く)があり、通夜供養として渡す品も、段々である、と。
できれば、見積もりを2、3社取ること。簡単に値引きするところはアブナイ。
セット料金になっているところは、そのセット内容を確認すること。
病院が勧めたところはダメ。
玄関、トイレが綺麗な葬儀社がいいけれど、それには事前に見ておかないといけない。 ということだそうです。
その後、20分の認定試験があり、終了。「中級講座」を受けに7月、旭川に飛びます。
画像は「ひろしま美術館」内のカフェの精算書入れ。ネコ付き。