この週末は、ビジネスセミナーに参加するために東京にいました。
JR新宿駅に初めて降り立って。
道路を挟んで、駅が両側にあるのにも戸惑って。
それから、夕方一旦終了してから、その1時間半後に「自由参加 放課後補習」があるというので、宿泊ホテルにチェックイン済ませておこうと新宿駅近くのホテルに向かったのですが、このホテルに辿り着けない。
いえ、スマホのグーグルマップでナビさせたのです。
ですが、どうも方角が分かってなくて、しかも、周囲は夕靄で。
迷いました。
滅多に道に迷ったことのない私が!
おそらく、20〜25分で辿り着ける距離だと思うのですが、1時間近く掛かりました。
それから、慌ててまた会場に向かったのですが、これがまた辿り着けない。
結局また1時間以上掛かって、補習開始の時間に20分遅れてしまいました。
土曜の夜の新宿駅には、本当にたくさんの人がいて。
夕暮れの中、道に迷った私は、急に心細くなりました。
脚は疲れるし、夕ご飯にはありつけないし。
こんなにたくさんの人がいて、こんな雑踏の中で、途方に暮れかけている私がいて。
地図があっても、私は自分がどこにいるのかさっぱり分からない。
いえ、グーグルマップで「ここだよ!」って点滅してるけど、それが、ナビされた経路から外れているのに、示された経路にすら戻れない。
目的地は遙か遠くで。
はあ〜って思いましたよ。
多分、ね。
条里制の碁盤目のような奈良で育った私にとって、道路が自在に錯綜しているようなつくりの街は、苦手なんだ…。
横断歩道を渡るのに信号待ちしてて、突然「母はいつか亡くなるんだ…」と思いました。
そんなことが急に浮かんでくるなんて、本当にびっくりしましたが、雑踏に紛れている自分が心細かったせいかもしれません。
え? 私、母に頼っているの? と不思議でした。
いやいや、と思い直しました。…今、まさに自分がどこにいるか分からないからでしょ?
知らない場所に来たからね。
自分のホームグラウンドだったら、大丈夫だよ。
…それにしても、すぐに不安になる体質は相変わらずだね。
もう半世紀以上、付き合ってるけど。
ああ! と急に分かりました。…私が今からの仕事を持とうとするのは、何より、母がいなくなって、打ちのめされないためなんだ…!
自分がどこにいるのか、その立ち位置すら分からなくなる事態を引き起こさないためなんだ…。
そうか…と思いました。
都会の雑踏で迷子になる経験は、そんな「気づき」を私にもたらしてくれました。
画像は、「アパートメント・ホテル」という名称に引き寄せられて、予約したホテル。
…「ホテル」じゃなかった!
だって、フロントがこんなだもの!