今月20日の夜、「奈良初開催 おとなの絵本プロジェクトin奈良Vol.1〜雨の季節が楽しくなる夏絵本deよみきかせナイト〜」というイベントが行われます。
ちょっと面白そう! と思って、参加することにしています。
それで、「雨の季節が楽しくなる夏絵本」を持参する必要があって。
私の絵本棚をぼんやり眺めていると、『雨の名前』という本が見つかりました。
帯には「雨の日を3倍に楽しむ本」とあって、「辞典+歳時記+エッセー+写真のアンサンブル」…「雨の名前 422語/雨の写真 148点/雨の詩とエッセー 35篇」と書かれていました。
詩人の高橋順子の文章に、佐藤秀明が写真を添えています。
2001年6月初版で、私はその年の9月の第4刷を買い求めたようです。
目次は、四季の雨として「春の雨」「夏の雨」「秋の雨」「冬の雨」と続き、5番目に「季知らずの雨」。
ああ、そうか…季節が関係ない雨もあるものね! と感心して。
とりあえず、「夏の雨」から入りました。
今日は、その中の目に留まった3つの言葉を紹介します。
・青時雨(あおしぐれ)…冬の季語である「時雨」に、青葉の「青」を付して、初夏の表情をだした言葉。
青葉、若葉が目にしみるこの季節、その瑞々しい葉っぱからしたたり落ちるしずくを、時雨に見立てた風情のある言葉。(p34)
・雨濯(うたく)…陰暦六月の雨。「濯」は洗う意で、みな洗い流してしまうほどに降る雨。
派生語に「濯枝雨(たくしう)」。木の枝を洗うがごとき大雨の意。(p35)
・夏雨(かう)…「なつさめ」ともいうが、「かう」というほうが、暑さを吹き飛ばして、勇ましく降る響きがあって面白い。
「夏雨(かう)人に雨(ふ)らす」ということわざがあるが、夏の雨が涼をもたらすように、苦しみのさなかの人に恵みをもたらす意。(p38)
青時雨。青葉、若葉からしたたり落ちるしずく、ですか…。
本当に綺麗ですね。…私もそんな写真、撮っていないだろうか…?
と探したけど、見つかりませんでした。
雨濯。雨に、洗濯の「濯」ですね。
すべてすべて…雨が洗い流してくれたらいい…と思ったこと、何度もあります。
本の帯には「乾いた心とからだに沁みていく 雨は天からのおくりもの。」という言葉も添えられていました。
夏雨。苦しみのさなかにいる人にもたらす、恵みの雨なのですね。
苦しみを吹き飛ばしてくれるような、勢いのある雨。
まだまだ、いろんな言葉があります。
基本、私は雨が好きなので。…いえ、雨の匂いが好きなのかもしれませんが。
また、ご紹介しますね。
画像は、2015年5月の広島・湧永庭園の薔薇。
雨がザーザー降っていましたが、臆せず撮った写真。