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家内はいます〜折々のことば・鷲田清一#1698〜

2020/02/21
家内はいます〜折々のことば・鷲田清一#1698〜
2020年1月14日、森博嗣(ひろし)の言葉。

住まいは田舎がいい、森と日溜(ひだ)まりでひと寝入り、飛ぶ鳥、稲と日照り、まだ独りもいいが、家内はいます。


鷲田清一の解説。

短編小説集『虚空の逆マトリクス』に出てくる回文。
昨今の私たちの気分を浮き立たせてまことにお見事。
押韻や駄洒落(だじゃれ)から語呂合わせ、逆さ読み、早口言葉、尻取りまで、言葉で遊べるのは言葉がそもそも何かを別次元にずらすものだから。
遊びとしても愉(たの)しいが、ときに時代の「あたりまえ」を激しく揺さぶる遊びともなる。

昔、何かのコマーシャルに「上から読んでも山本山、下から読んでも山本山」なんていうのが、あったけど。
それは漢字で考えているから、であって、「やまもとやま」を下から読むと「まやともまや」となってしまう。
回文は、まさしく、下から読んでも同じ音の配列で。
本当かなあ…って下から読んでみたけど、本当だった。
こんな長い回文、初めて。

「森と日溜まりでひと寝入り」と、田舎暮らしが彷彿とされて。
「飛ぶ鳥、稲と日照り」…なんて、田舎の風景も描写されて。
更には、「まだ独りもいいが」と言いつつ、「家内はいます」。
まあ…卒婚も取り沙汰される昨今、田舎の空間は広いので、さほど気にもならない、生活なんだろう…とまで思わせる。

鷲田清一の「昨今の私たちの気分を浮き立たせてまことにお見事。」との言葉に、やっぱりそうか、と思う。
やっぱり、というのは、うーん…ひとりのんびり、がいいんだけど、ずっとひとりきりでいることには、抵抗がある、というか。
人の気配を感じながら、ひとりでいたい…という、とてもワガママな欲求。

誰かにいて欲しいけど、束縛はされたくない、というか。
でも、「ねえ…」とか「おーい」と呼び掛けて、返事は欲しい、というか。

まあ、なかなか難しいんだけど、ね。


「言葉で遊べるのは言葉がそもそも何かを別次元にずらすものだから。」
別次元にずらすって何だろう?
通常は、何か…伝えたい内容を伝えようとする、だけだけど、
言葉の配列などによって、その「通常」以外の、ちょっと別の意味を付加する。

回文は、何を「付加」しているんだろう?

う〜ん…。
その、表現された「世界」が上手く出来上がっている、こと?
ひとつの「調和」された世界が、意味を成して、そこにある、ということに厳然たるものを感じる、のだろうか…?
まあ、難しいこといわないで、楽しんだらいいだけ、なのかもしれないけど。

画像は、2018年3月4日の大和郡山の民族博物館の梅。
もう巷では、梅がチラホラと咲いている、らしいです。
今年の梅に会いに行かなくっちゃ…と思います。

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