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眠れぬ夜の過ごし方〜中江俊夫の詩「夜と魚」〜

2017/08/07
眠れぬ夜の過ごし方〜中江俊夫の詩「夜と魚」〜

今朝は中江敏夫の詩「夜と魚」を。

夜の詩で、日中読むのは自分の頭を想像の世界に飛ばさないといけないかもしれませんが。

「読書への誘い」第53号で紹介したものです。

 

    「夜と魚」    中江俊夫

 

 魚たちは 夜

 自分たちが 地球のそとに

 流れでるのを感じる

 水が少なくなるので

 尾ひれをしきりにふりながら

 夜が あまり静かなので

 自分たちの水のはねる音が 気になる

 誰かにきこえやしないかと思って

 夜をすかして見る

 すると

 もう何年も前にまよい出た

 一匹の水すまし

 帰り道にまよって 思案をわすれたように

 ぐるぐる廻っているのに出会う

     (詩集『魚のなかの時間』第一芸文社・1952年刊)

 

最近見た魚は、小料理屋さんの水槽の中。

ゆったりと泳ぎ回っている、のではなく、狭い中でじっとしていた。

そのうち料理されるのがわかっているんだろうか? とふと思ったことを覚えています。

 

…彼らはいったい、夜をどのように過ごしているのか、と思ったら、「地球のそとに/流れ出るのを感じる」という。

「地球のそと」は「水が少なくなる」らしく、「尾ひれをしきりにふりながら」「自分たちの水のはねる音が 気にな」っているのですね。

 

夜、ひとりでいると、辺りは静まり返っていることに気づいたりします。

自分の息の音がことさら大きく聞こえるような。

魚だったら、尾ひれで水のはねる音が大きく感じられたりするのでしょうか?

 

ピシャ。

 

夜の時間を「すかして見る」と、誰もいないと思っていたのに、一匹の水すましがぐるぐる廻っていたりする。

 

これは…なんだろう…私だったら、あまり精神状態が良くない時の感じ、ですね。

部屋の時計のカチカチ、テレビの待機電力の音、そんなものが気になりだして眠れない。

この世界から自分は「はみ出て」いるような疎外感を感じる。

自分だけ、この世界に馴染めていないようないたたまれなさに苛まれる。

それが止まない。

長い夜の始まり。

 

こんな時はどうすればいいんだろうか…?

眠れなくて辛いよね。

一生懸命 楽しかった日中を思い出そうとしても、するりと抜けていってしまって、手元に残らない。

羊を数えたって、どんどん柵を越えて入ってくるのか、出ていくのか…。

入ってきたらきたで、私のお庭はぎゅうぎゅう詰めで大変なことになるし、出ていったら出ていったで、「誰もいなくなった」喪失感に襲われるし。

 

ああ「私」、大変だね…とっても大変だ。

そう言って「私」を抱きしめてあげましょう。

「…なんで、私は…」なんて責めたりしないで、ひたすら「大変だね」と慰めてあげましょう。

 

「大変な自分」に気づいておくと同時に、…そうそう、この前の「観我フォーカシング」だったら…「慈悲」を送るのでしたね。

「私が健やかで幸せでありますように。」

「私が苦しみから解放されますように。」

 

そうすると、長いループから外れることがあります。

昨夜、眠れなかった方、やってみてくださいね。

「吐く息をゆっくりと意識することで、深く呼吸できる」ことも忘れないで。

眠りは、2日ペースで考えて、今日絶対寝ないといけない!とは思わないで。

 

画像は3日前に新幹線から撮った風景。雲がたくさん出ていたのですけれど、特に何かあったわけではないのですが、開けた感じがいいなあと思って撮りました。

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