昨日、子どもが下宿先に帰っていきました。
…帰る前の小1時間、子どもと話をしました。
帰ってきた日、その翌日、に話したことと少し違う角度から。
最初に私は、ボイスアートのワークで、「9歳の私」を思い出したことを話しました。
バスに乗り間違えて、気づいた時点でバスを降りて歩いて戻り、もう一度バスに乗り直した話。
予想もしなかったことが起きるけど、…それは人生よくあることで、「なんでこんなことに…」と言ってないで、起きた時点で、起きたことを受け止めて、とにかく、なんとかするしかないんだ、と。
それから…前期の成績予測と、…「落とした」と思うものは何が原因だったのか、を問いました。
子どもは、6月後半ぐらいから気持ちが落ち込んだんだ…と答えました。
え? 何かあった? …いや、卒業できんと思うと…。
「ああ! Kちゃん、3月に教務課に話を伺いに言った時、担当の方がそんな時のために、いいこと言ってくれたよ、覚えてない?」
「…覚えてない」
「将来(さき)のことを考えたら、限りなく不安になるから、考えない。とにかく、今日のことを考える。今日の授業の整理を今日、済ませてしまう。それで、OK。それ以上のことは考えない。そうやって毎日を積み重ねる。…そういう話をしてもらったよ。」
何か、落とし穴にでもはまり込んだ気持ち、かもしれない。
でも、一歩一歩、歩くしかない。
その延長に、未来はある。きっと、ある。
「今、苦しいね。でも、きっと…自分の財産になるから。ね?」
あれやこれや。私の抱えている問題を、今回帰ってきてすぐに、話していた。
「私の抱えている問題は、Kは応援してくれることはできても、代わることはできないでしょう? Kちゃんも同じだよ。私は応援できても、代わることはできない。…だから、頑張ろう、ね?」
「うん。…頑張る」と子どもは答えました。…何か、無理強いしてないか、私はよくよく、その横顔を見つめていましたが、よくわかりませんでした。
私は…思わず抱きしめるだけでした。
不安だろうな…辛いだろうな…そう心痛めても、代わってあげることはできない。
クライエントさんも、そう。ああ、本当に辛いだろうな、と感じても、代わってあげることはできない。
自分の荷物は自分で背負うしかない。
でも! 自分の荷物を自分で背負う姿をみせることで、何か、励みにはならないか…そう思って、教員の仕事もやってきた。
生徒たちに「勉強しなさい」というなら、自分も授業研究しないと言えないと思ってきた。
自分が努力しないのに、人に努力を言うのは間違っていると思ってきた。
今も同じ、だね。
頑張るから。私も頑張るから。だから、一緒に頑張ろう、ね。
でも…ガチガチに頑張るんじゃなくて、ゆったりと、周りの景色も見ながら、がいいなあ。
…そうできればいいね。…ね?
画像は、11年前の家の植木鉢に咲いた花。多年草で毎年花を見せてくれました。
横に、開きかけの花が見えます。…今から咲く子どもです。