昨日のアロマの講義は、Lesson1の残り少しと、Lesson2に少し入った内容でした。
Lesson1の残り少し、の部分は、「植物が精油成分を作る理由」です。
これがなんとも興味深いお話でしたので、今日はこれをレポートしたいと思います。
「植物が精油成分を作る理由」として、
・花粉媒介動物の誘引
・食害動物の防御
が、まず挙げられていました。
「花粉を運んでくれる虫」などを誘うような香りを放ったり、花や葉っぱを食べてしまうような虫や動物などが避けて通るように、そういった輩が嫌うような匂いを出したり…ということです。
これらはまあ、なんとなくわかります。続いて、
・アレロパシー(他感作用)として
アレロパシーの説明として、中田先生が例に挙げられたのは「桜の葉」の匂いです。
桜葉の匂いはクマリンという成分の匂いだそうですが、これは葉が傷つくすることによって出るそうです。
普通の状態の時には出ないそうで、これによって「今、自分は、傷ついた状態にあるよ」と周囲の仲間に「知らせて」いるそうなのです。
「傷ついている状態」など、植物にとっては良くないことで(腐っている、ということだから)、そういった自分の状態を「匂いでもって発信」することで、周囲の仲間に、「気をつけろ!」と注意を促しているそうなのです。
同時にその匂いでもって虫を寄せ付けないことで親木を守り、他の植物の生育を妨げることで、テリトリーを守っているそうなのです。
なんとまあ、びっくり!ですよね。
「まさしく他の仲間と『共存』しているのですね!」と私は叫んでしまいました…。
そうみたいです。
植物は動物と違って、「動かないこと」「自分で生きていくための栄養を作り出すこと」を選択したのですが、でも!「仲間とともに生きていくこと」は一緒なのですね。
さらに
・抗菌・防虫作用として
ですが、この例としては、森林浴の話をされました。
「森の成分」(=フェトンチッド)というものがあるらしいのですが、これはテルペン類の「αピネン」の香りで、これは虫が嫌う匂いでもあるそうで、天然の虫除け剤なんだそうです。
あとは、
・植物間コミュニケーションとして
・紫外線吸収作用・抗酸化作用として
「植物間コミュニケーション」とは、たとえば、一つの花が咲いたら次々と咲くのは、咲く時期を香りで促している、ということがあるそうです。
「紫外線吸収作用」があるのは、ベンゼン環を有する「(芳香族)フェノール類」で、「抗酸化作用」は、「ポリフェノール」。「ポリ」は「2つ以上」という意味だから、「フェノール類」が多く連なったもの。
こんなお話をしても、さっぱりわかりませんよね。
えっと、「芳香族アルデヒド類」が多く含まれている精油は「シナモン・カッシア」。「フェノール類」が多く含まれている精油は「オレガノ」と「クローブ」でした。
「ポリフェノール」は赤ワインなどに多く含まれるものでしたよね。
老化は「酸化作用」なので、「抗酸化作用」があると、老化を防ぐ、ということになります。
今回のトピックは「植物の共存を、精油を作ることでも確認できる」ということでした。
画像は、この前旭川まで飛行機で飛んだ時のもの。翼を撮るのが相変わらず好きみたいです。